岡嶋二人
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岡嶋 二人(おかじま ふたり)は日本の推理作家であり、井上泉(いのうえ いずみ, 1950年~、多摩美術学園映画科中退)と徳山諄一(とくやま じゅんいち ,1943年~、法政大学経済学部中退)によるコンビのペンネーム。名前の由来は「おかしな二人」。
目次 |
[編集] 略歴
- 1982年 『焦茶色のパステル』で第28回江戸川乱歩賞受賞。デビュー作になる
- 1985年 『チョコレートゲーム』で第39回日本推理作家協会賞長編賞受賞。
- 1986年 ゲームブックの『ツァラトゥストラの翼』刊行。
- 1988年 『99%の誘拐』で、翌年第10回吉川英治文学新人賞受賞。
- 1989年 『クラインの壺』刊行を最後に、コンビを解消。その後、井上泉は井上夢人の筆名で創作活動を続けている。
[編集] 概要
海外ではコンビで執筆するペンネームは珍しいものではないが、日本ではそれほど例がない。
作品の中には、二人の個性のうちの一方が強く反映されているものもある。初期の作品は競馬を題材にとったものが多い。誘拐をテーマにした作品は高い評価を受け「人さらいの岡嶋」・「誘拐の岡嶋」と呼ばれることがある。
結成から解散までの経緯は、井上夢人の『おかしな二人 岡嶋二人盛衰記』に詳しい。
[編集] 作品リスト
[編集] 長編小説
- 『焦茶色のパステル』 (講談社、1982)
- 『七年目の脅迫状』 (講談社、1983)
- 『あした天気にしておくれ』 (講談社、1983)
- 『タイトルマッチ』 (角川書店、1984)
- 『どんなに上手に隠れても』 (徳間、1984)
- 『チョコレートゲーム』 (講談社、1985)
- 『5W1H殺人事件』(『解決まではあと6人』に改題』 (双葉社、1985)
- 『とってもカルディア』 (講談社、1985)
- 『ビッグゲーム』 (講談社、1985)
- 『コンピュータの熱い罠』 (光文社、1986)
- 『七日間の身代金』 (実業之日本社、1986)
- 『珊瑚色ラプソディ』 (集英社、1987)
- 『殺人者志願』 (光文社、1987)
- 『ダブルダウン』 (小学館、1987)
- 『そして扉が閉ざされた』 (講談社、1987)- いわゆる本格推理小説
- 『眠れぬ夜の殺人』 (双葉社、1988)-捜査0課シリーズの第一作。
- 『99%の誘拐』 (徳間書店、1988)-「この文庫本がすごい!」2005年1位に選ばれた。
- 『クリスマス・イヴ』 (中央公論社、1989)
- 『殺人!ザ・東京ドーム』 (光文社、1989)
- 『眠れぬ夜の報復』 (双葉社、1989)-捜査0課シリーズの第二作。
- 『クラインの壺』 (新潮社、1989)
- ほとんど井上泉の手になったもの。それまでの作品とはかなり傾向が異なる。むしろ井上夢人の処女作である『ダレカガナカニイル…』と多くの共通点を持っている。
[編集] 連作短編集
- 『三度目ならばABC』 (講談社、1984)
- 『なんでも屋大蔵でございます』 (新潮社、1985)
[編集] 短編集
- 『開けっ放しの密室』 (講談社、1984)
- 『ちょっと探偵してみませんか』 (講談社、1985)
- 『記録された殺人』 (講談社、1989)
[編集] ノンフィクション
- 『熱い砂-パリ~ダカールラリー11,000キロ』 (講談社、1991)
[編集] ゲームブック
- 『ツァラトゥストラの翼』 (講談社、1986)