帷幄上奏
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帷幄上奏(いあくじょうそう)とは、君主制をとる国家において軍部が軍事に関する事項を君主にたいして上奏すること。ドイツ帝国およびその影響を受けた大日本帝国において制度化された。
大日本帝国においては、1889年(明治22)年の内閣官制第7条により制度化され[1]、内閣総理大臣の国務上の輔弼事項の例外とされた。のちに統帥権をめぐる争いの中で、この帷幄上奏を用いて軍事以外の事項も天皇に上奏する軍部が現れ、軍部の暴走の一因となった。
[編集] 関連項目
- ^ 第七条 事ノ軍機軍令ニ係リ奏上スルモノハ天皇ノ旨ニ依リ之ヲ内閣ニ下付セラルルノ件ヲ除ク外陸軍大臣海軍大臣ヨリ内閣総理大臣ニ報告スヘシ