幽霊塔
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幽霊塔(ゆうれいとう)は、アリス・マリエル・ウィリアムソン(Mrs.C.N.Williamson)の『灰色の女』(A Woman in Grey)を黒岩涙香が翻案した小説。さらに江戸川乱歩が同名のタイトルで涙香訳を翻案している。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 主要登場人物
- 北川光雄(きたがわ みつお) 主人公。叔父児玉丈太郎に依頼され、幽霊塔と呼ばれる屋敷の検分に来た。
- 野末秋子(のずえ あきこ) ヒロイン。一切の経歴が不明な謎の女。時計塔の秘密を知っている唯一の人物。
- 三浦栄子(みうら えいこ) 光雄の従妹で婚約者。性格は悪い。
- 児玉丈太郎(こだま じょうたろう) 光雄の叔父。ある地方の裁判所長を勤めていた。両親を失った光雄を引き取った。
- 黒川弁護士(くろかわ) 弁護士。和田ぎん子の弁護をした。秋子の過去を知っており、彼女にしつこく求婚している。
- 和田ぎん子(わだ ぎんこ) 自分の育ての親であるお鉄婆さんを殺した廉で刑務所に送られ、死去した。
- 肥田夏子(ひだ なつこ) 秋子の側にいつもいる中年の婦人。太っている。
[編集] あらすじ
叔父に屋敷の検分を頼まれた光雄は、屋敷に設えられている時計塔の一室で謎の女・野末秋子と運命的な出会いをする。光雄は、我が儘な許嫁の栄子より、謎が多くとも凛とした秋子に次第に惹かれていった。ある時、その屋敷の中で怪事件が頻発し、光雄はその事件の渦に巻き込まれていった。事件の根源は過去にまで遡り、次第に彼は秋子の過去、そして時計塔の秘密に肉薄していくのだった…。
[編集] 映像化作品
- テレビ朝日系列の「土曜ワイド劇場」江戸川乱歩の美女シリーズ第10作「大時計の美女」(ヒロイン「野末秋子」役は結城しのぶ)