張翼
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張翼(ちょうよく、?-264年)は、中国の三国時代、蜀の武将。字は伯恭。
前漢三傑の一人張良の子孫で、祖父の祖父に当たる張浩は後漢の司空を、祖父の張綱は広陵の太守をそれぞれ務めた名門の出身である。張微の父、張存の祖父。
劉備が蜀を平定したとき、その家臣となる。そして江陽の長、広漢太守、蜀郡太守と地方官を歴任する。諸葛亮が北伐を開始すると、これに従って活躍し、前軍都督、扶風太守と昇進する。孔明の死後も前将軍、関内侯、都亭侯、征西大将軍と昇進を続けた。
後に姜維が北伐を始めようとすると、これに強く反対したが、容れられなかった。そして張翼も鎮南大将軍として姜維の北伐に従軍する。263年、魏が蜀に攻め入ってくると、これに強く抵抗したが、かなわずに降伏する。その後、姜維と鍾会が鄧艾を罪に落としてクーデターを起こそうとした計画に巻き込まれて殺害された。