悪石島
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悪石島(あくせきじま)は、トカラ列島に浮かぶ島。鹿児島県鹿児島郡十島村に属する。
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[編集] データ
[編集] 風土
- 仮面神「ボゼ」に象徴される、民俗信仰の島である。「ボゼ」はトカラ列島の中でも悪石島だけに伝わる風習で、東南アジア系の起源を持つとされる。旧暦7月16日のお盆最終日翌日に登場する。また島の盆踊りは、鹿児島県指定の無形民俗文化財。
- 平家の落人伝説も伝わる。
- 第二次世界大戦も末期の1944年(昭和19年)8月22日夜、学童疎開の児童等を乗せ長崎へ向かっていた貨物船「対馬丸」が、島の北西沖10kmでアメリカ軍の潜水艦(ボーフィン号)の魚雷によって撃沈され、氏名判明者だけで1,418名もの犠牲者を出した悲劇の地でもあり、島には慰霊碑が設けられている。
[編集] 地名の由来
- 「島のあちこちに石があり、崖から落ちてきそうだから」「平家の落人が、追手が来たがらないような名を付けた」など諸説ある。
[編集] 島へのアクセス
- 鹿児島本港南埠頭から十島村営フェリー「フェリーとしま」で11時間。「やすら浜港」に寄港するが、週2便のため運航日に注意。
[編集] 2009年問題
2009年7月22日には日本で皆既日食が観測されるが、皆既帯の中心線はこの悪石島付近を通っており、観測者の殺到が予想されている。しかし島には数軒の民宿があるのみで、受け入れ能力の不足が懸念されている。