悪魔の偽王国
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『悪魔の偽王国』(あくまのぎおうこく、Pseudomonarchia Daemonum)はヨハン・ヴァイヤーによる1577年の『悪魔による眩惑について』(De praestigiis daemonum)の補遺である。
後にこれを参考にして『ソロモンの小さな鍵』が書かれた。 このグリモワールには『ソロモンの小さな鍵』の第一章である『ゲーティア』と同様に悪魔の一覧と召喚するのに適した時間と儀式が記されている。
『ゲーティア』で紹介される72の悪魔と『悪魔の偽王国』で紹介される69の悪魔のうち68体は共通しているが、その順番や特徴の一部は異なる。
『ゲーティア』には登場するが『悪魔の偽王国』に記述されていない4人の悪魔は ウァサゴ、セエレ、ダンタリオン、アンドロマリウス。 逆に『悪魔の偽王国』には登場するが『ゲーティア』に記述の無い悪魔はプルフラスである。
その他の違いとして『ソロモンの小さな鍵』が悪魔は封印されているとするのに対し、 『悪魔の偽王国』ではそう考えられていない。
著者のヴァイヤーはこれを書くにあたりLiber officiorum spirituum, seu Liber dictus Empto(精霊の地位と契約に関する書―ソロモンに関係する悪魔の王と貴公子)を参照した。