投擲雷
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投擲雷(とうてきらい)は、劇画『子連れ狼』に登場する外国製の武器で、現代で言うところの手榴弾にあたる。数発で断崖を破壊する程の威力を持つ。
拝一刀は、来るべき柳生一門との対決に備え、愛児・大五郎にも武技の家柄として鳴らした彼等との対決のための武器として、投擲雷の購入を決断。取得した刺客料を今戸の竹阿弥へ送金してこれを預け、四万二千両に達した時点でかねてから投擲雷の取り寄せを依頼していた旧知の廻船問屋・長崎屋新助から投擲雷を購入し、八丁河岸にて柳生一門を待ち受けた。
一刀父子が、長崎屋から受け取ったときの様子から察するに、かなり大きな箱の中に数十発乃至百発近い数の投擲雷が入っていたものと思われる。しかし、実際に大五郎が使用したのは、自分が投擲雷を武器として用いることを柳生一門に知らせるための一発と、柳生の剣陣に取り囲まれた父・一刀を救出すべく、彼等が乗って来た馬を剣陣に突入させ、混乱せしめるために用いた一発の合計二発のみであった。残りの投擲雷は阿部頼母が一刀と柳生烈堂を水死させようとして、誤って開けた水門から流れ出る濁流による水没の危機から江戸市中を救うべく、一刀と烈堂が一時和睦し協力して濁流を堰き止めるべく住吉山を爆破するのに使用した。その結果、江戸は水没の危機を免れたのである。