放熱グリス
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放熱グリスとは、CPUやパワートランジスタなど発熱の激しい電子部品の放熱のためにヒートシンクあるいは冷却ファンなどのラジエータに取り付けるにあたり、電子部品からラジエータへの伝熱を良くするため電子部品の表面とラジエータの表面との微細な隙間を埋めるための概ペースト状の物質である。
[編集] 概要
パソコンパーツとしての製品形態は、チューブ入りのものやシリンジに封入されたものが多い。主成分はシリコングリスで、伝熱性を高めるために金属物質を混入しているものもある。当初は軟らかいペースト状をしているが、使用後時間が経過すると硬化し固着する。
[編集] 使い方
使い方は次のとおり。
- 電子部品の表面とラジエータの表面を綺麗に保つ。
- ごしごし擦って磨き上げると静電気で電子部品を破壊してしまうことがあるので、指でべたべた触らない・埃は吹き払う程度でよい。
- 電子部品の表面あるいはラジエータの表面に、ごく少量だけ放熱グリスを置く
- 放熱グリスは、あまりたくさん付け過ぎないこと。電子部品の表面からはみ出してしまうと思わぬトラブルの原因になり、付け過ぎるとかえって伝熱が悪くなってしまうことがある。
- 放熱グリスを電子部品の形に合わせて伸ばす。
- 伸ばす面積は電子部品の大きさよりかなり小さめにしておく。プラスチックや木などの非導電性でかつあまり硬くない材質の「へら」で伸ばすと良い。
- 電子部品とラジエータとをしっかり押さえてくっ付ける。
- 放熱グリスは良く伸びるので、少量置いたつもりでもはみ出すことがある。そのときは放熱グリスを布などで拭き取った後、再度、挑戦する。