新三十六歌仙
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新三十六歌仙(しん-さんじゅうろく/っ-かせん)は歌人に関する名数の一種。またその秀歌を集めた集の名。
いうまでもなく藤原公任の撰にかかる三十六歌仙に倣って、重複なく新たに選ばれたもので、現在までに以下の二種確認されている。
2は後鳥羽院より藤原秀能まで、新古今期以降鎌倉時中期までの代表的歌人三十六人を挙げ、その秀歌を十首ずつ選んだものであり、通常「新三十六歌仙」といえばこれを指す。成立年次は不明だが、宗尊親王を「鎌倉宮」としているところから、将軍宣下(建長四年、1252年)以降に成ったものと推測される。
取上げられた歌人は以下のとおり(表記・順次は原文のママ)。
- 後鳥羽院
- 土御門院
- 順徳院
- 太上天皇(後嵯峨院)
- 六条宮雅成親王
- 鎌倉宮宗尊親王
- 入道二品道助親王(道助法親王)
- 式子内親王
- 後京極摂政太政大臣良経(九条良経)
- 光明峰寺入道摂政太政大臣道家(九条道家)
- 西園寺入道前太政大臣公経(西園寺公経)
- 後久我前太政大臣通光(源通光)
- 富小路太政大臣実氏(西園寺実氏)
- 鎌倉右大臣実朝(源実朝)
- 九条内大臣基家(藤原基家)
- 衣笠内大臣家良(藤原家良)
- 慈鎮和尚(慈円)
- 前大僧正行意
- 堀川大納言通具(源通具)
- 権中納言定家(藤原定家)
- 八条院高倉
- 俊成卿女
- 女房宮内卿
- 藻壁門院少将
- 大納言為家(藤原為家)
- 参議雅経(藤原雅経)
- 正三位家隆(藤原家隆)
- 正三位知家(藤原知家)
- 大蔵卿有家(藤原有家)
- 右大弁光俊朝臣(藤原光俊)
- 左京大夫信実(藤原信実)
- 左近衛権少将具親(源具親)
- 侍従隆祐(藤原隆祐)
- 前但馬守源家長朝臣
- 鴨長明
- 藤原秀能