東海 (航空機)
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陸上哨戒機「東海」(りくじょうしょうかいき「とうかい」)(Q1W)は第二次世界大戦の日本海軍の陸上対潜哨戒機である。1942年9月、17試哨戒機として、九州飛行機に開発試作を行わせ、1945年1月に制式採用された。低馬力のエンジンで低速で長時間哨戒を行う機体である。250kg爆弾2発を装備している。153機が生産され、館山基地の第901航空隊に配備された。済州島や、台湾海海峡、小笠原列島において威力を発揮し、潜水艦磁気探知機KMXを使用して、1週間に米軍潜水艦を7隻も撃破したことがあった。しかし正式採用されたころには日本軍は本土周辺海域の制空権すら失っていたため、本機のような低速な航空機での対潜哨戒活動は極めて危険であった。
[編集] 要目
九州陸上哨戒機 「東海」[Q1W1]: | |
項目 | データ |
---|---|
全幅 | 16.00 m |
主翼面積 | 38.20 m² |
全長 | 12.09 m |
全高 | 4.12 m |
エンジン | 日立 天風31型×2 出力610 PS×2 |
最大速度 | 320 km/h(高度1340 m) |
航続距離 | 1.460 km |
乗員 | 3 名 |
実用上昇限度 | 4,500 m |
全備重量 | 4,800 kg |
武装 | 20 mm×1、 7,7 mm×1、250kg爆弾×2 |
カテゴリ: 対潜哨戒機 | 大日本帝国海軍航空機