柳沢きみお
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柳沢 きみお(やなぎさわ きみお、本名柳澤 公夫、1948年9月26日 - )は、漫画家。新潟県五泉市出身。新潟県立村松高等学校卒業、和光大学人文学部芸術学科中退。
1972年、第4回手塚賞佳作(『負けるな紀三郎』、柳沢公夫名義)。 同期受賞者に黒咲一人がいる。
代表作に『翔んだカップル』『すくらんぶるエッグ』『大市民』『特命係長・只野仁』など。
1979年度、第3回講談社漫画賞少年部門受賞(『翔んだカップル』)。
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[編集] 作品の傾向
デビュー当初はギャグとラブコメをメインとした明るいタッチであったが、柳沢の代表作『翔んだカップル』を機に暗さもあわせもつストーリー調に変化していった。特に『翔んだカップル』では、初期はラブコメ調だったのが、中盤以降はどんどん暗くなっていく。終盤の暗さと重さは、柳沢の全作品でもトップクラスである。
それ以降の作品はそこまで暗くはなく、柳沢の持ち味であるぐいぐいと引き込まれるストーリー展開で、連載本数が増え始めた。一時期は10誌近くの連載を持ち、そのすごさは喜国雅彦の「傷だらけの天使たち」でもネタになったほどである。柳沢の絵は雑な部類に入るが、それを補って余りあるストーリー構成があるからこそ連載を多く持てたといえる。当初は少年誌で活躍していたが、その後青年誌・総合(活字主体の)週刊誌と活動の場を移し、それにつれて内容もアダルト色を強めている。『特命係長・只野仁』はその典型的な作品でありドラマ化もされているが(同項参照)、原作においては作者本人の社会観や人生論が滲み出ている箇所も多い。
最大の欠点は、ラストが尻切れトンボで終わるケースがあまりにも多いことである。短期打ち切り作品だけでなく、長期連載した『青き炎』や『DINO』でも平気でそれをやってしまっているのである。
[編集] 作品リスト
- 女だらけ
- 月とスッポン
- 正平記
- ミニぱと
- 薔薇美少女
- 翔んだカップル
- 新・翔んだカップル
- 続・翔んだカップル
- 翔んだカップル21
- 朱に赤
- 形式結婚
- 妻をめとらば
- 100%
- DINO
- 大市民
- 大市民II
- おいしい水
- 愛人
- SEWING
- 瑠璃色ゼネレーション
- 原宿ファション物語(「SEWING」から改題、秋田書店刊の単行本は原題のまま、講談社から単行本化の際に改題)
- 青き炎
- 男の自画像
- 東京BJ
- ふしだらなフェイス
- 寝物語
- SHOP自分
- 悪の華
- 次男物語
- 七百三十夜
- 妖しい花
- 自分が好き
- 魔天使小夜子
- Bのアルバム
- GYM
- MISOJI
- 色男色女
- 平成羽衣物語
- 俺にもくれ
- 俺には俺の唄がある
- 東京千夜一夜
- 未望人
- 流行唄
- 烈拳
- BOY
- 極棒兄弟
- ハレム参宮橋
- マルチェロ
- 夜の紳士
- 夜物語
- 乱造斎女絵日記
- 特命係長・只野仁
- 大市民番外編
- 夢の国
- 夜の街
- THE 大市民
[編集] 師匠
[編集] アシスタント
- 村生ミオ
- 若松智
[編集] 外部リンク
- 決定版! 柳沢きみおワールド!(ファンサイト)