樺太犬
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樺太犬(からふとけん)は、樺太および千島列島で作り出された犬種である。アイヌ・ニブフなどの北方の民族が犬ゾリ・猟犬に使っていた(いる)犬種。
下記で有名な犬種であるが、日本には純粋な樺太犬は数頭しか確認されていない。
現在、北海道北部で飼われている「樺太犬」は、本来の「樺太犬」とは別の系統だと考えられている。
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[編集] 参考
同種の代表的な犬としては、タロとジロがいる。この2頭は、1957年に日本の南極地域観測隊第一次越冬隊に、物資輸送で犬橇を曳くために同行し、南極の東オングル島にある昭和基地に派遣された。(第一次では22頭の犬が派遣された)
予期せぬ事故で、隊員と一緒に引き上げられなくなった犬たちは、1ヶ月分の食料を与えられ、南極に置き去りにされた。 1年後、第三次越冬隊が昭和基地へ戻ってきた時、残された15頭の内、タロとジロの2頭が生き延びていた。この2頭はそのまま第三次越冬隊と共に任務に付いた。
この、越冬隊の撤退から再上陸までの1年間を南極大陸で生き延びたことで一躍有名になり、後に映画『南極物語』にも取り上げられた。同映画本編では「からふとけん」でなく「からふといぬ」と言い表されている。
北海道、札幌にある北海道大学農学部博物館に、タロの剥製が展示されている。
東京、上野にある国立科学博物館に、ジロの剥製が展示されている。
[編集] 特徴(日本樺太犬)
- 大きさ:中型犬
- 体長:???
- 体重:40~60kg
- 性格:温和、忍耐強くて勇敢。忠実。
- 毛質:しっかり密集していて、長め
- 毛色:黒、赤、灰色など
耳は秋田犬のように立っていて、尾は巻き尾。肩幅があり、寒さに強く、粗食で、飼い主に忠実。