ノート:沼田市
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[編集] おぎょん
リンクのタイトル おぎょん 毎年8月3.4.5日に行われる須賀、榛名両神社のお祭りを、古くからこの土地の人々は「ぎおん」「おぎょん」と呼んでいる。正しくは「祇園祭」で崇敬と親愛の情をこめ「お祇園祭り」から「おぎょん」となまった。 『蚕すんだら沼田のまつり、つれて行くから辛抱おしよ』近郷農家の夏仕事も一段落、沼田のまつりは町の人々ばかりでなく、地域の生活暦の一つとして、辛く厳しい農作業もこの祭りあるゆえ慰められていたと云う。 沼田祇園祭は、天正18年(1590)市(商売)の神様として午頭天王宮(現在の須賀神社)が祀られて以来その歴史は四百年にのぼる。 神社の神輿が市街地を渡御し、それを華美壮麗な山車が囃し立てる、江戸の天下まつりを偲ばせる一大絵巻がくる広げられ、それに鼻の高さ3mの日本一の天狗面が女性だけに担がれて練り歩けば、熱気は最高潮。
沼田祇園囃子 沼田に伝承されたお囃子は、上州系統の『さんてこ囃子』の中にあって、【サンテコ】 【テケッテットン】【吉原カンラ】【籠まわし】【麒麟】【夜神楽】など、優雅な響きを湛えた独特な曲が多く、曲目も口伝のため、奇妙とも思えるネーミングのものもあり先人の知恵が伺える。 沼田の祇園囃子は、締太鼓の音(ね)を高く調律させて、ばちでたたくときの強弱をハッキリさせる伝統の奏法と、能管に似た長尺太笛が中核に位置して、高尚な響きに仕上げ、総じてテンポがゆっくりで、気品を醸した荘重典雅な趣の完成は、祭囃子を抜きにしても、独立した音楽として鑑賞に充分堪えうるお囃子と評されている。 最大の特徴である優雅な響きは、沼田の派手な花柳界と、粋な感性に磨かれた沼田の多彩な文化の影響が大きく加味され、上州系統の「さんてこ囃子」が、最北端の地でオリジナリティーを持った「沼田祇園囃子」として確立し、洗練・定着したものと考えられる。