洗口液
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洗口液(せんこうえき)は、即時に口臭を消したり、歯磨きの代用に用いられる薬品。歯磨きに時間がかかって忙しいという人のために、また従来の歯磨きだけでは歯垢や歯周病菌を除去しにくいというコンセプトで開発された液状の歯磨き粉代用品で、デンタルリンス、マウスウォッシュとも呼ばれる。いずれにしてもこれらの呼び名は専門的なので、一般には液体歯磨き、あるいは広く知れ渡ったブランド名や商品名を呼ぶ場合が多い。厳密には洗口液は、口臭除去目的だけのものを指し、液体歯磨きはそれに歯垢除去、歯周病菌殺菌などの医薬成分を入れたものであるが、定義はメーカーによって曖昧であり、混同されている傾向がある。
洗口液を用いれば歯磨きが必要ないというのは誤解で、歯磨きを行わないと沈着した歯垢などを除去することが出来ない。水で洗い流すと効果が薄れるので、うがいによって洗わない方が望ましい場合もある。
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[編集] 健康上の問題
洗口液は必ずしも必要なものではなく、あくまでも生活上の嗜好品であり、健康上の観点から不要と言う人もいる。プロピレングリコールやラウリル硫酸ナトリウムは毒性も指摘されている。しかし、洗口液に入っている殺菌成分や化学成分は大抵、一般の歯磨き粉にも含まれているものであり、使用される濃度から考えて、健康上にはさほど問題はない(濃度を考慮しなければ酸素やビタミン、カルシウムさえ毒物扱いとなる)。よって安全か危険かの善悪判断は使用する本人が、目的(利便性)、意思(歯磨きだけでは不安だと感じる)に委ねて使用するものであろう。
[編集] 洗口液とアルコール
口にすると鋭い刺激が与えられるが、これは液に含まれているエタノールによるものである。エタノールを入れる目的は、様々な成分を溶かすためで、直接的効果はない。そのため、誤飲したりするとアルコールに弱い人は酔うことがある。また、洗口液でうがいした後すぐに車に乗ったりすると、飲酒検問で基準以上のアルコール濃度が検出されるおそれがある。
[編集] 主なブランド
- モンダミン(アース製薬)
- リステリン(ファイザー)
- プラックス(ジョンソンエンドジョンソン)
- ガムデンタルリンス(サンスター)
- 薬用ピュオーラ・クリアクリーン(花王)
- デンターシステマデンタルリンス(ライオン)
など