浮き輪
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浮き輪(うきわ)は水上に浮かぶために使用する空気が入った浮きぶくろ。フロート(float)、フローター(floater)とも呼ばれる。一般的にはビニール製のものが用いられる。幼い子供や泳げない人の遊泳の補助や釣り等のアウトドア、及び水難事故の救助などに用いられる。
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[編集] 浮き輪の種類
[編集] O型
最も一般的な浮き輪で、ドーナツ状の形をしている。身体を輪の中心に入れ、両脇もしくは両腕で体を支えることで水中に浮かぶ。幼児用のものには溺れない様に、ズボンのように穿くタイプのものがある。幼児用浮き輪は一般的に45cm~60cmの直径を持ち、表面にアニメ等のキャラクターが描かれた塩化ビニール製のものが主流で外周がハートや星の形をしたものもある。対象年齢としては、3歳~9歳位までで、体重30kg程度なら確実に浮くことが出来る。1980年代からは80cm以上の大きさの物も出回るようになった。このような直径の大きい浮き輪は、空気を入れる場所が2箇所以上あるのが普通である。一方で水難救助に用いられる浮き輪は、輪に穴が開かないように硬い浮き輪が使用され、浮力も大人が浮いていられる程度確保されていることが多い。
[編集] U型・V型
主にアウトドアに使用される浮き輪で、前方が開いているUの字及びVの字の形をしており、着脱が容易な形となっている。前方が開いてるので、前進する時の抵抗が少ない。遊泳に使用されるU型の浮き輪は逆に後方が開いている。前方に装着されているフックを握り、バタ足がしやすいように作られている。
[編集] H型
[編集] その他の浮き輪
レジャー用のイルカやシャチ、バナナや水上バイク等を模した浮き輪は、上に跨る事で浮遊感を楽しむ。体が水中に入る部分が少なく、移動するのは困難であるので、誰かに押してもらう等する事で移動する。
腕用浮き輪は主に子供の水泳の練習に用いられる。両腕に装着する事で、小さい浮力を作る。
[編集] 浮き輪使用の注意事項
[編集] 浮き輪の危険性
子供用の浮き輪はあくまでも玩具である。本来は浮き輪がなくても溺れない水深でのみ、子供に使わせるものであるが、以前からこのルールを守らないことに起因する水の事故が発生している。泳げない幼児をビニール製の浮き輪だけで遊ばせることはリスクが多い。
[編集] 浮き輪使用の制限
近年は、浮き輪使用禁止のプールが増えている。安全性の観点からもあるが、一般の競泳用プールでは、他の利用者の邪魔になるためということもある。また、浮き輪を使用する年齢の幼児は、遊泳中に放尿することが多く、水質管理面で幼児の入場を制限するために禁止することもある。