潮力発電
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潮力発電(ちょうりょくはつでん)、潮汐発電、潮汐力発電とは、潮の干満で海水が移動するエネルギーを電力に変える発電である。 水力発電・風力発電・太陽電池などとともに、自然エネルギーを資源として利用する技術であり、発電の際に二酸化炭素の排出がないなどという点で、環境への負荷が小さい。
[編集] 原理
地球の自転や月の公転に伴って海水には潮汐力が働く。そのため時刻によって潮位が変動する。入り口の広い湾内では干満の差が大きい。そのため、満潮時には堰を開放し、湾内に海水を導入し、干潮時に堰を閉鎖し、海水をタービンに導入する。このタービンの回転力を利用して、発電機を回す。低落差の水力発電の一種ともいえる。
メリットは、燃料が不要で有害な排出部のないこと、潮汐現象を利用しているため、風力発電とは異なり出力の正確な予測が可能なことである。 しかし、日本においては、干満の差の大きいところはあるものの、大規模な潮汐発電所の設置に適した箇所が無いことから、それほど普及していない。
鳴門海峡や津軽海峡など潮流の激しい地形で水平型水車を回す研究が進められている。
[編集] 事例
[編集] ランス潮力発電所
1966年11月26日に完成した世界で最初の潮力発電所。フランスのサン・マロ郊外のランス川河口を幅700mにわたって堰止め、建設された。出力は24万kW。この付近は潮位差が大きく最大潮位差が13.5m、平均潮位差8.5mにもおよぶ。なお、建設により湾内の海水の交換頻度が減少するため、生態系のバランスが崩れた時期があったようである。