熱力学第三法則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
熱力学第三法則(ねつりきがくだいさんほうそく)
- ネルンストの定理
- 有限回の操作では決して、絶対零度には到達することができない、という定理。物体を冷却するにはその温度以下の別の物体と接触させる方法が一般的であるが、この場合は絶対零度以下の物体と接触させなければならない。しかし絶対零度より低い温度を持つ物体はないのでこれは不可能である。断熱膨張によって内部エネルギーを放出させて温度を下げる方法もあるが、限りなく絶対零度に近づけることはできても無限に膨張させることができなければ厳密な意味での絶対零度には到達できない。熱力学第三法則は熱力学第一法則と熱力学第二法則から導くことができるので、物理学の基本法則ではない。
- ブラックホールの熱力学における第三法則
- 特異点に到達することができない、という定理。ただし上述同様理論上は可能であるが、現実的には不可能である、という意味。
[編集] 関連項目
カテゴリ: 熱力学 | 統計力学 | 自然科学の法則 | 自然科学関連のスタブ項目