盛岡さんさ踊り
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盛岡さんさ踊りは、岩手県盛岡市にて毎年8月初頭に行われる祭りである。
盛岡市近郊各地で行われていた伝統的な「さんさ」を統合し、観光イベント化したものが現在の「盛岡さんさ踊り」である。
以前は、八幡神社から岩手公園にかけてパレードを行っていた(肴町を中心に)が、その後、盛岡市役所前の中央通りを利用した観光商業的な今の形になったという説がある。
盛岡市の中心部を走る「中央通り」を会場に行われる。「サッコラチョイワヤッセ」という独特のかけ声と共に、踊り手が優雅に舞い、太鼓が打ち鳴らされる。
踊り手らはパレード形式で、中央通り一帯を盛岡市役所前から踊りながら進む。
さんさ踊りは職場、学校などでチームを組み、団体参加するのが基本であり、開催日前には市内各所で踊りの稽古が行われ、太鼓の音が各所で鳴り響く。他に地元のTV局のアナウンサーなどが団体参加している。
各団体は、おおむね太鼓、笛、踊りの3パートから構成されている。 太鼓のパートであっても個人の身につけて踊り進むことから、パレード参加人数に比例して必然的に太鼓の絶対数が増えるため、「日本一の太鼓パレード」との呼び声も高い。その数は5000個ともいわれる。
パレード終了後に行われる「輪踊り」は、個人も飛び入り参加できる。
夕方から始まるパレードの前に、盛岡市近郊各地に伝わっているその土地特有の「伝統さんさ踊り」の共演会も行われており、各地のユニークでレベルの高い踊りも楽しむことができる。 盛岡市民文化ホールでは入場料がかかるが、盛岡駅前の滝の広場では誰でも自由に、無料で観覧することができる。 また、パレードに参加している伝統さんさ踊りの団体もあり、こちらでも楽しむことができる。
勇壮さで知られる東北の祭りの中においては、歴史が浅いこともあり、比較的地味な存在であるが、2007年現在のところ近年にわたり開催者側がPRを繰り広げている。
通常は3日間の開催だが、2006年と2007年は8月1日から4日までの4日間開催される。4日間開催されるのは20周年記念以来。 2006年は、同年1月の玉山村との合併記念。2007年は30周年記念。
7月31日は前夜祭として、昼から20時頃まで、盛岡駅前滝の広場で催しを行っている。例年、子供会や学生らの発表が行われる。また、元さんさ踊りミスによる、さんさ踊りの講習会も行われている。 この前夜祭は、盛岡商工会議所青年部催事委員会が主催のため、さんさ踊り実行委員会とは問い合わせが異なる。