種多様性
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種多様性(しゅたようせい、species diversity)とは生態学の用語で、ある群集にさまざまな生物種が共存している様、またはその度合のことをいう。種多様性を表現する要素として、種の豊かさ(Species richness)と均等性(evenness、または、equability)の2つがある。種の豊かさとは群集に出現する種の数のことを指し、均等性とは群集内に出現する各種間の個体数の等しさを指す。例えば、10種100個体の群集が2つあり、1つは10種とも10個体づつ出現する群集、もう1つは1種が91個体で、残りの9種がそれぞれ1個体づつ出現する群集であれば、前者の群集の方が種多様性が高いと言える。種多様性を表現するために、2つの要素を基にした多様度指数(diversity index)が考案されている。
また、種多様性は空間構造の観点から3つに区別される。複数の異なる環境(または、生息地・生育地等)から成立する群集を想定した場合、α多様性(alpha diversity)はある1つの環境の多様性(これが一般的な種多様性の使われ方である)を、β多様性(beta diversity)は複数の環境間の多様性の違いを、γ多様性(gamma diversity)はその群集全体の多様性を示す。
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