遺伝的多様性
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遺伝的多様性(いでんてきたようせい genetic diversity)とは生態学や保全生物学で用いられる用語であり、個体群内にさまざまに変異した遺伝子が存在すること、またその度合を指す。
遺伝的多様性が低い場合絶滅に至る時間が確率的に短くなるため、種の保全にあっては欠くべからざる考慮項目であるといえる。 しかし、認知度が低く、さらには目に見えて意識されにくいことから、生物多様性・種多様性と異なり環境保護活動の際に十分考慮されているとは言い難いケースが多い。
また逆に、遺伝的多様性に拘るあまり、たとえばトキのように中国に同種が存在するにも関わらず純粋な日本のトキの遺伝子を守ることにこだわり、結果的に遺伝子を失ってしまうことも有り得る。