筑波放送協会
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筑波放送協会(つくばほうそうきょうかい)は茨城県つくば市にある筑波大学芸術系サークル連合会所属の放送サークルである。大学の放送サークルが作品を制作・発表し競い合うNHK全国大学放送コンテストでも近年好成績をおさめている。OBに伊藤美紀 (声優)、岩井克行(北日本放送アナウンサー)等がいる。また,在京・地方を問わず各放送局,新聞社,広告代理店等の各部門に多くのOBを輩出している。
略称は「THK(ティーエイチケイ、Tsukuba,Hoso,Kyokai)」。以下、THKと称する。勿論、東海テレビ放送(略称:THK)とは無関係である。
目次 |
[編集] 活動内容
- つくば市のCATV、ACCS9chで放送される毎月30分のTV番組「筑波大生のTV番組P-CUBE」の制作
- ラジオ番組「P-WAVE」の制作
- NHK水戸放送局地上デジタル放送番組(県域)「いばらきわいわいスタジオ」内のコーナー「わいわいデジタル便り」の制作、出演
- アナウンス・朗読技術の修練
- 音響、照明などのイベントスタッフ
- 学内公開ラジオ「サテライトDJ」
- 各種イベントの撮影、編集
- 各種放送コンテストの参加
[編集] 主な受賞歴
[編集] NHK全国大学放送コンテスト
- 2003年 第19回NHK全国大学放送コンテスト映像CM部門優勝
- 2003年 第20回NHK全国大学放送コンテスト映像CM部門優勝
- 2003年 第20回NHK全国大学放送コンテストTVドキュメンタリー部門優勝
- 2004年 第21回NHK全国大学放送コンテスト映像CM部門優勝
- 2004年 第21回NHK全国大学放送コンテストニュース番組部門優勝
- 2004年 第21回NHK全国大学放送コンテスト朗読部門優勝
- 2005年 第22回NHK全国大学放送コンテストTVドキュメンタリー部門優勝
[編集] 関東大学放送コンテスト
- 2003年 関東大学放送コンテスト2003ラジオドラマ部門2位
- 2003年 関東大学放送コンテスト2003映像バラエティ部門2・3位
[編集] 歴史
[編集] 1970年代~1980年代
- 1973年 創部
- 1987年 ACCSでの学生番組枠「Campus Side Avenue」制作開始
- 1989年 TV番組「THK Panic Station」制作開始(第1回放送内容はゴミ問題を題材にした内容だった)
[編集] 1990年代
- 1990年 この頃から1994年まで西川りゅうじん主催のジャパンカレッジチャート(JACC)に加入。TokyoFMの番組「Campus Trends」に3~4か月に1回のペースで出演
- 1992年 平砂学生宿舎棟に構えていた機材管理室(通称「デポ」)を現在の文化系サークル会館1階に移設
- 1993年 「Campus Side Avenue」放送終了に伴い、「Panic Station」は単独番組として独立
- 1995年 この頃の会員人数は大学院生まで含めて総勢60~70人近くいた
[編集] 2000年~
- 2000年 TV番組名を「P-CUBE」と改名
- 2001年 TV番組名を「筑波大生のTV番組P-CUBE」と改名、番組のデジタル化、NHK大学放送コンテスト初参加(3位入賞)
- 2002年 NHK全国大学放送コンテスト初全国優勝、ラジオ番組「P-WAVE」制作開始
- 2004年 NHK水戸放送局県域デジタル放送番組「いばらきわいわいスタジオ」内の「わいわいデジタル便り」制作・出演開始
- 2006年 ラジオ番組「P-WAVE」ネット配信開始
[編集] 筑波大生のTV番組P-CUBE
THKが制作する30分のTV番組。ドキュメンタリー、ドラマ、バラエティーなど、ジャンルは多岐に渡る。番組内の企画である「筑波大学ニュース」は、学内を中心としたつくば市のニュースを学生視点で報道している。テレビ番組を制作している学生団体は全国でもめずらしい。他の例としてSBS広島修道大学放送研究会が制作するテレビ番組「しゅうてれ」などがある。
[編集] 放送時間・範囲
- 毎月、始めの1週間(月曜日~日曜日)21:30~22:00(予定)。
- つくば市ケーブルテレビACCS9chにて放送。つくば市内で視聴可。
[編集] 番組構成
- オープニング映像
- 筑波大学ニュース・特集
- メイン企画(ドキュメンタリー・ドラマ・バラエティーなど)
- CM・イメージ
- MCコーナー
[編集] オープニング映像
番組の頭を飾るミュージッククリップの様なもの。CGやドラマじたてになっているものが多い。かなり前からオープニング映像は存在したが、2003年からレギュラー化された。
[編集] 筑波大学ニュース・特集
筑波大学内を始めとするつくば市に焦点を当てたニュース企画。地元のイベントや学内のサークルなど、幅広く報道している。1ニュース当たり30秒から1分ほどであるが、特集を組んで3~5分ほど放送することもある。筑波放送協会の会員がキャスターを担当し、学生の視点でニュースを伝えている。筑波大学ニュースは、2003年から固定企画として確立した。
[編集] メイン企画
主に、ドキュメンタリーやドラマ、バラエティーなどが多い。1回の番組に3企画、編成されており、1企画は3分から10分ほどになる。出演者は筑波放送協会の会員を始めとする筑波大生が中心となっているが、大学教授やつくば市民なども出演することもある。
[編集] CM・イメージ
主に学内のイベントのCMなどが多い。CMはほとんどが筑波放送協会で制作している。イメージは主にCGなどの抽象的な映像作品である。
[編集] MCコーナー
各企画の間に司会を立て番組を進行させるために設けられた枠。様々なジャンルの企画を一つの番組としてまとめる目的がある。MCは筑波放送協会の会員が努めている。近年では地元のお店紹介を兼ねるなど、様々な趣向を凝らしている。MCコーナーは2001年12月に設立された。
[編集] P-WAVE
THKが制作するラジオ番組。毎月60分放送。2002年11月から茨城県龍ヶ崎市のコミュニティFM,It'sFMで放送が開始された。ラジオドラマシリーズ「Short Short Stories」や個性溢れる音楽番組「ミュージック・コレクション」など様々な企画がある。茨城県龍ケ崎市の一部地域で受信することができた(現在はできない)。
2006年5月からP-WAVEはネットにより配信されている。コーナーは「Short Short Stories」「ラジオドラマ」「ニュース」の3コーナーと、さらに毎月変わるコーナーという基本4コーナーで構成される。
[編集] 技術
- 番組のデジタル化
ACCSへの番組提出フォーマットがDVへ変更された事を期に、ノンリニア編集体制へ移行した。編集時間の短縮や編集における可逆性など、アナログ編集に比べて容易に映像制作をすることが可能となった。また、Adobe系ソフトウェアなどの技術確立は、クォリティーの高い番組制作に貢献している。アナログ編集時代の作品はHi-8で保存されているため、現在これらを鑑賞する事は難しくなっている。デジタル化後の作品はすべてDVとして保存されている。近年では、音声においてもデジタル編集が普及しており、ラジオ番組制作や映像作品の音声編集などに重宝されている。
[編集] 課題
- ハイビジョン番組への移行。SDからHD(ハイビジョン)への移行は、高画質・高音質な番組提供だけではなく、表現の幅を広げ、コンテンツ力の更なる強化に繋がると期待される。また、「わいわいデジタル便り」などは最終的にHDでの放送となっているため、導入が期待されている。が、今の段階ではまだTHK一般会員が使えるレベルでの利用は困難でまだ早いという意見もあり、現在、導入時期を見守っている状況である。
[編集] 歴代の作品
- 1989年「ごみのふくちゃん」(Panic Station第1回放送作品)
- 1993年「詐欺師」
- 1995年「魔法使い山川学/帰って来た山川学」
- 1997年「筑波遺産」
- 1998年「空と毒薬」
- 2000年「Way Out - そのまどろみの向こうには - 」40分作品
- 2001年「野良猫たちのサバイバル宿舎」(全国3位・DV初作品)
- 2002年「カップルのための茨城弁講座」
- 2002年「夢の卵」(全国優勝)
- 2002年「よだかは太陽になりたかった」(2002年学園祭作品)
- 2003年「妙戯王」
- 2003年「トレジャー王への道」(関東2位)
- 2003年「ワスレタモノ」(関東2位・ラジオドラマ作品)
- 2003年「ムクドリとみた夕焼け」(全国優勝)
- 2003年「僕たちの青春」(全国優勝)
- 2004年「朱キ天ノ袂」30分作品
- 2004年「オレオレサギ」(全国2位)
- 2004年「走馬灯制作委員会」(全国2位)
- 2004年「覚えてますか?」(全国優勝)
- 2005年「自転車との麗しき生活」(全国優勝)