総主教
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総主教(そうしゅきょう)は東方正教会等における聖職者の位階のうち最高のもの。ローマ・カトリックでは総大司教と訳している。ただし、ローマカトリック教会で正教会の「総主教」に相当するのはローマ教皇のみであり、ローマカトリック内の東方典礼の総大司教やラテン典礼の総大司教(リスボンやベネチア等)などの「総大司教」職の内容は、正教会でいう総主教の職権とまったく異なる。正教会における「総主教」として、古代にはローマを含め五つの総主教庁があり、各々の地域の典礼・教義を管掌した。総主教はその長。
現在の東方正教会にはそれらを継承する
- コンスタンティノポリス総主教庁(日本ハリストス正教会では「コンスタンティノポリ」)
- アレクサンドレイア総主教庁
- アンティオケイア総主教庁
- エルサレム総主教庁
の総主教を含め、モスクワ総主教など計9人の総主教がいる。それぞれの関係は、儀礼上の序列を除けば(名目上はコンスタンティノープル総主教庁が首位)対等である。