線積分
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線積分(せんせきぶん、path integral. line integral)は位置r=Rnのベクトル関数 f(r) に対して、その関数の定義域内の任意の曲線に沿った値を連続的に足し合わせたものである。関数がベクトル関数の場合はその位置の曲線の接線に平行な成分のみを足し合わせてゆく。一般的には曲線 S の線積分は曲線に沿った微小な変位を d r として
のように表される。曲線を媒介変数tの関数r=r(t)とし、曲線の始点、終点でのtをA、Bで表せば
と、内積の定積分の形で表すことが出来る。
また、曲線が閉じている(閉曲線)の場合は、閉曲線をCとして
のように表される。物理学などにおいては関数f(r)がポテンシャルを持つとき、任意の閉曲線Cについて
が成り立つ。