自動車馬力規制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
自動車馬力規制(じどうしゃばりききせい)とは、日本国内の自動車メーカーが正規に販売する自動車に対し、エンジンの馬力出力を一定の範囲に定めた規制を指す。この規制の名称は、法律に拠るものではないため一般的な通称であり、単に馬力規制(ばりききせい)と呼ばれることが多い。
なお本項目では、原動機付自転車を含むオートバイの馬力規制についても記す。
目次 |
[編集] 規制実態
当初は、当時の運輸省による「過度の馬力はスピード違反を招く」という指摘から、オートバイメーカーも加入している日本自動車工業会においての申し合わせにより、現時点で最も高い馬力出力を持つ車両を越える性能のエンジンを搭載した車両は生産せず、運輸省も車両の認可を行わないという形での行政指導による事実上の規制がかけられた。
[編集] オートバイ
[編集] 自動車
日本の普通自動車では1989年に発売された日産フェアレディZが国産初の280psを達成。しかしそれ以降は当時の運輸省による行政指導により馬力の制限がかけられ、280psより出力を上げたエンジンを搭載した車両は認可されなくなった。
[編集] 普通自動車の規制解除
この規制にはエンジンの馬力を落とす代わりに低速トルクを増やし、一般的な乗りやすさを向上させる側面もあったが、最近は可変バルブなどの技術によりトルクとの両立が可能になったこと、メーカーが馬力の制限を受けない海外用のエンジン製造も必要とされること、海外からの輸入車は全く規制が適用されなかったことなどから、各方面から異論が沸き続けた為、2004年に普通自動車の馬力制限が撤廃され、ホンダがレジェンドに300psのエンジンを搭載した。さらにトヨタや日産にも300psを上回るエンジンが搭載されており、2006年9月現在ではレクサス・LS460の385psが国産車の最高である。
なお軽自動車とオートバイの馬力規制は、現在も引き続き行なわれている。
[編集] 規制出力
- 軽自動車(660cc) - 64ps
- 第一種原動機付自転車(50cc) - 7.2ps
- 第二種原動機付自転車(125cc) - 22ps
- 軽二輪車(250cc) - 40ps
- 二輪の小型自動車
- 中間排気量の車両は上下排気量の規制と比例する形で馬力の設定が行なわれる場合が多い
[編集] 関連項目
- 自動車排出ガス規制
- 自動車騒音規制
カテゴリ: 書きかけの節のある項目 | 自動車関連のスタブ項目 | 自動車 | オートバイ