自然選択説
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自然選択説(しぜんせんたくせつ、natural selection)とは、生物進化を説明するうえでの根幹をなす過程を指摘した考えであり、1859年にチャールズ・ダーウィンとアルフレッド・ウォレスによってはじめて体系化された。自然淘汰説(しぜんとうたせつ)ともいう。
自然選択説の要約は以下の通り:
生物がもつ性質が次の3つの条件を満たすとき、生物集団の伝達的性質が累積的に変化する。
- 生物の個体には、同じ種に属していても、さまざまな変異が見られる。(変異)
- 変異の中には、自身の生存確率や次世代に残せる子の数に差を与えるものがある。(選択)
- そのような変異の中には、親から子へ伝えられるものがある。(遺伝)
上記のメカニズムにより、生存と繁殖に有利な性質をもつ個体が増えていくことで生物進化が起こるとした。
淘汰が起きる原因は、生物が本来備える繁殖力が概して環境の収容力を超えるために、生まれた子ども同士、または他の生物との間で生存競争が起きるためだとした。
なおダーウィンは、生物進化に寄与する別の重要なメカニズムとして、性選択も提唱している。
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