袋竹刀
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袋竹刀（ふくろしない）は上泉伊勢守信綱が考案し、いまも柳生新陰流など剣術の稽古に用いられる武道具の一種。
袋韜、袋撓、蟇肌竹刀とも。
[編集] 構造
一本の竹を中程まで四つに割り、その半ば八つ割り、その先が十六としたものへ、分厚い牛革をかぶせて筒状にぬい合せ保護したもの。新陰では革に赤漆を施して表面の劣化を防ぎ全長を三尺三寸（小太刀一尺七寸五分）と定め、ぬい目を以って刃とみたてる。鍔はない。非常に軽量であり、ビニール傘よりわずかに重い程度。
- 上にかぶせる革筒は、もともと遠出する武家が鞘全体へかぶせて汚れや損傷などを防いだ道具（表面の皺が蟇蛙に似ていたため蟇肌と呼ばれる）から、はじまっている。
[編集] 使用法
それまでの木刀を使用した稽古（すべて仮当てだが間違えば大怪我、死亡など事故に至りかねない）とは違って、相手に本気で打ちかかることが出来た。
（ただし怪我をする人はするし、かなり痛みも伴う）
柳生新陰流は一部の形で木刀を用いる以外、ほとんど袋竹刀を利用した形稽古を現代に伝えている。
[編集] 手入法その他
とくに決った手入法はない。長く稽古を繰り返すうち漆が斑になり、打ち込む方向へ（刀の反りとは逆へ）反りがついてゆく。漆を塗りなおす事により長持ちさせる事は可能である。製造加工業者は減少しているものの、製作がそれ程困難ではないため、古参の稽古生なら口伝に基いて自作できる。
