西鉄66形電車 (軌道)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
西鉄66形電車(にしてつ66がたでんしゃ)とは、西鉄北九州線用の路面電車である。1929年(昭和4年)に66号から85号まで20両が製造された。北九州線の車両は85号までは通し番号であった。
北九州線初の鋼製車両ではあったが、リベットが多くてかなり重量があったため、1950年(昭和25年)に車体を軽量化することになった。
目次 |
[編集] 型式
[編集] 70・76~78・80~85
車体内部を木製にすることにより半鋼製車両にかえた。 その後集電装置をパンタグラフに、扉を折戸に変更するなどその後続く新造車に統一されていった。その後のダイヤ合理化のために余剰になったためワンマン化はされず、昭和47年に廃車された。
[編集] 66~69・71~75・79
車体の状態が比較的悪かったため、車体だけ新潟鐵工所・川崎車輌で新製し軽量化を図った。窓が大きく屋根は張り上げ、方向幕が中央にある斬新な車体で、車体正面中央腰部に大きなライトを取り付けていた。のちの600形にこのデザインが受け継がれたてめ外観は600形のライト一灯車両とほぼ同じである。廃車されるまで外観上大きな改造はされなかった。
昭和39~42年に福岡市内線の車両を鋼製化するために福岡に転属し、そこでワンマン化される。福岡市内では車番の字体や尾灯など細部を福岡市内線車両に統一したが、北九州線独特の大型ライトなどはそのままだった。なお79号は北九州に残った。
昭和50年に福岡市内線が大規模縮小と共に全車両休車。翌年に北九州線の完全ワンマン化のため北九州に帰ることになるが、これら車両の帰還により北九州に残留していた79号は廃車に追いやられる皮肉な結果となった。また75号は北九州に帰ることなく福岡で廃車解体された。
その後台車を全て川崎車輌製の76E-2形から日本車輌製のK-10形に換装(この時66号は既に換装済み)した上で再び北九州を走り始めたが、北九州線の路線縮小に伴い昭和60年に66~68号が、平成4年に残りの5両(69・71~74号)が廃車され形式消滅した。
[編集] 参考文献
- 『復刻版 私鉄の車両9 西日本鉄道』(ネコパブリッシング・飯島巌) ISBN 4873662923
etc
カテゴリ: 西日本鉄道 | かつて存在した路面電車車両 | 鉄道関連のスタブ項目