迷彩服1型
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迷彩服1型(めいさいふく-がた)は、陸上自衛隊で使用されていた迷彩服である。現在では、迷彩服2型の採用で殆ど姿を消している。迷彩服2型の採用により「旧迷彩服」と呼ばれる場合もある。実戦で使用された事は無いが、地下鉄サリン事件後、オウム真理教の施設への強制捜査の際は、サリン等の使用を考慮し、警察がガスマスクと共にこの戦闘服と同じ迷彩パターン状の戦闘防護衣を使用した事は有名。
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[編集] 特徴
65式作業服(ただ単に「作業服」と呼ばれる場合もある)に、迷彩生地を使用した自衛隊初の迷彩服であった。正式に採用されたのは1970年以降と言われている。 北海道の主要植生である熊笹と赤土土壌で効果を発揮するように、非常に薄い青緑と原色に近い茶と緑を使用した「リーフパターン」に似たデザインがなされている。
だが、笹の中ではかなり発見しにくい反面、その他の環境では非常に目だってしまうという欠点があった。しかし、冷戦下、ソ連は北海道へ上陸を試みるとの見方が強かった為、ソ連が崩壊する1990年代まで使用された。
[編集] 迷彩服2型の採用
現在では、上記の反省を考慮してか、北海道のみならず、全国で使用できる「迷彩服2型」が採用され、元となった「作業服」を除いて姿を消している。また、「作業服」のほうも、迷彩服2型と同型の「迷彩2型作業服」が支給されており、近年日中には廃止されるとの事である。
[編集] デザイン
デザイン・仕様は「作業服」のものと同じで、上着にファスナーが付いている。材質は、ビニロンと綿の混紡が使用されている。
[編集] 派生型
日本唯一の空挺部隊「第一空挺団」専用の戦闘服など、いくつかのバリエーションが存在する。また、この迷彩パターンを使用した66式鉄帽、及び88式鉄帽用のカバー(覆い帽)なども存在する。