過速度検知装置
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過速度検知装置(かそくどけんちそうち、略してOSR)とは、国鉄EF63形電気機関車に取り付けられた、正しく速度を検知し、警報を鳴らしたり非常ブレーキをかけたりする装置のことである。中間台車の二輪の間に、フランジのない車輪を取り付け(遊輪と言う)、動輪が空転しても正しい速度を検知できるようにした。
信越本線横川-軽井沢間は、碓氷峠の急勾配があり(最大66.7‰)、勾配を下る上り線では、旅客列車は38Km/h、貨物列車など旅客列車以外の列車は25Km/hに制限速度が設定されている。この速度を超えると、いかなる手段を持っても列車を安全に停止させることができないとされている。OSRは、速度制限よりわずかに低い速度(旅客列車35Km/h、それ以外22Km/h)で警報を鳴らし、制限速度を超えた場合は即座に非常ブレーキをかける。
この区間の特殊性から、この区間専用の補助機関車であるEF63には、あらゆる安全装置が搭載されており、OSRも、その一つである。
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