金玉潰し
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金玉潰し(きんたまつぶし、キンタマ潰し)とは、なんらかの手段を用いて、日常では起こりえない強い圧力を男性の金玉(睾丸)に加えることで、最終的に金玉を破裂させてしまう行為を示す。しかし、潰すと言っても実際に機能を潰さない程度に行われるものも含まれるため、金玉の機能も潰してしまうか、そうでないかは、金玉潰しそのものが行われる目的によって異なる。
金玉の機能を潰さない程度のものは、手で金玉を掴んで力を加えるという方法が一般的であり、行う側は相手に対し悪意を持たない場合も多い。それは単なる悪ふざけであったり、性的興奮を求めて行われる行為であったりするからである。
この場合、男性が自らの金玉を握りつぶすことは少なく、2人でペアを組み相手の金玉を刺激するか、多数人で交互に握り合う。陰茎も同時に握ることが多々あり、この場合は二つの金玉の中央に陰茎が食い込む形になることが一般的であるが、状況によっては二つの金玉が接触した状態で陰茎が脇に反れ、力の加わりが不規則になるため刺激の伝達にバリエーションが見られる。また、睾丸の裏に存在する、精管、血管、リンパ管などを含んだ管と金玉本体の結合点あたりを刺激されると激痛が走ることが多い。同じく、睾丸の上に覆いかぶさるように存在する副睾丸への刺激も、激しい痛みを伴うことが多い。
相手の金玉を握り、要求に応じないことで握り加減を強くしていき、じわじわと痛みを与える行為もある。この行為から相手の心理的な弱みを持つことの意味で「金玉を握る」という慣用句が派生した。
金玉に強い刺激が加わると、通常の男性であれば下腹部を強打した際の痛みと同等か、それ以上の痛みを受ける。この痛みは男性が日常的に受ける物理的な痛みとして最も強いものに分類され、本能的にこの痛みを回避しようとする習性を持っているが、あえてこれを好む者もいる。
金玉の機能を潰すことを目的で行われる行為は、大部分が拷問や私刑の一環として古くから行われてきた、相手に対する暴力行為である。強靭な握力で握り潰す場合もあるが、大抵は万力などを始めとする道具を用いて物理的に金玉を潰してしまうことが多く、そのための専用の道具も存在する。平均的な金玉は、50~60キログラムの圧力がかかると破裂してしまう。これは、成人男性の握力をもってすれば、睾丸を破裂させることはそう難しくないことを示唆する。限界を超える加圧が起こると、睾丸の表面を形作っている強靭な膜、白膜(はくまく)が裂け、金玉内部に詰まっている精細管などの実質が、その裂け目から金玉袋(陰嚢)の中に飛び散る。白膜が裂けてしまった場合、早急な医療処置をとらなければ、最悪の場合、睾丸を摘出する必要も出てくる。
金玉には多くの血管が通っており、金玉を潰した後には適切な止血措置を行わないと死亡に至ることが多い。また、金玉には生殖機能があるため子供を作る前に金玉の機能を失うと子孫を残せなくなるため、この行為によって血統が途絶えた家系も少なくない。
金玉潰しの歴史は文献の有無や年代に関わらず、人類の誕生時から行なわれていたとする考えが一般に浸透している。これは人間が本能的にいかに金玉に興味があるかということをよく示している。人間が服を着用してからは金玉を直接潰すことは減っており、ズボンや下着などの、下半身を覆っているものの上から潰されることが多くなっている。
金玉潰しに似た文化として、金蹴りや電気あんまが挙げられる。これらも行い方によっては金玉潰しと同等かそれ以上の威力を発揮するため、金玉潰しと似た目的に用いられることが多く、金玉潰しと併用されることもある。 金玉とは男性の最大の急所であり、男性最大の弱点である。金玉を何らかの手段で攻撃された場合、大抵の男性は何も出来ない無力な状態になってしまう。女性が男性からの犯罪等から身を守る手段として一番妥当とされているのが金玉攻撃だとされている。しかし女性自身そのことを知らない者が多く、男は強いものだという意識から、金玉という男の最大の弱点を見落としてしまっているのが現状である。そのあまりに弱い部分であるために、男性の中には、男だけにこのような致命的な急所があることを不公平だと感じる者もいる。