非常用位置指示無線標識装置
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非常用位置指示無線標識装置(ひじょうよういちしじむせんひょうしきそうち)とは、船舶の遭難時に無線信号(遭難信号)を発信する装置のこと。イーパブ(E-PIRB―Emergency Position Indicate Radio Beacon)とも呼ばれる。Global Maritime Distress and Safety System(GMDSS)によって規定された設備の一つ。
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[編集] 仕組み
沈没時などの緊急時にスイッチを入れると、406MHzの電波を発射し、人工衛星(コスパス・サーサット)を介して各国主管庁(日本では海上保安庁)に船名及び国籍を送信、連絡が届き次第、捜索が行われることとなる。
[編集] 問題点
遭難信号による把握が容易になったものの、誤作動や誤発信が非常に多い。子供のいたずらや、廃棄処分となった船舶の解体中にスイッチが入れられるなどの例もあるという。また、操作方法は単純化されているものの、電池の消耗を避けるために通電防止用の紙をはさんでしまい、遭難時に気が付かず作動できなかった例もある。
[編集] 日本製品
太洋無線、日本無線などの無線機器製作会社が数種類の機器を製作している。おおよそ18万円~40万円程度。
[編集] 外部リンク
- 捜索救助衛星システム「コスパス・サーサット」(海上保安庁)