風の松原
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風の松原(かぜのまつばら)とは、秋田県能代市の海岸に面したクロマツの防風林のこと。全域が保安林に指定されている。林内には、サイクリングコースやジョギングコースが設けられ、市民の憩いの場にもなっている。
[編集] 歴史
- ~江戸時代初頭 冬の季節風による飛砂で、農地などに大きな被害が出た。
- 1700年代 廻船問屋の越後屋太郎右エ門、庄屋の村田久右エ門によりクロマツの植栽が始まる。以後、篤志家による植栽が断続的に続くが、気象害や住民が燃料に用いるなどにより定着せず荒廃した。
- 1797年以降 久保田藩による植林が開始される。
- 明治年間 国有林に編入され、営林署による植林、管理が進む。
- 1989年 日本三大松原に風の松原らを加えた日本五大松原サミットが開催される。
[編集] マツクイムシによる被害
- 冷涼な地域には拡大しないと考えられてきたマツクイムシの被害地は年々北上。1999年には、風の松原にも被害木が発見されるようになった。
- 2006年現在、防除が行われているものの、膨大な面積のため、全てに手は回らず、被害が深刻化しつつある。