飯場
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飯場(はんば)とは、山間奥地の土木工事、建設現場の給食施設、休憩施設、宿泊施設のこと。現在では、町中で行われる建設工事現場の休憩所 (食事場所) も含めて用いられることもある。
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[編集] 概要
- かつては交通が不便な山間奥地の工事現場では、作業員が泊まり込みで工事を行うことも珍しくなかった。このような工事現場では、作業員が宿泊する施設として飯場が建設された。
- 古くは掘っ建て小屋のような粗末な建物であることが多かったが、黒部ダムなどの大型工事の現場では複数階の鉄筋コンクリート造りの建物が用いられることもあった。近年では、工事終了後の撤収も考慮してプレハブ工法によるものが主流となっている。
[編集] 脅迫文句
- 作業員は、地理的に世間と隔絶される環境に置かれることから、飯場に泊まり込む際は割増賃金が払われることが多い。このため、借金などで困窮した者に対して「飯場送りにする。」などとして脅迫にも用いられることもあった。
[編集] 現代の飯場
- 作業員の待遇は、現場の安全管理にも直結することから、飯場の施設や使用者の待遇は常に見直しが行われてきた。1990年代からは、冷暖房施設が備え付けることが義務づけられるなどの改善が進んでいる。