高知県立高知追手前高等学校
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高知県立高知追手前高等学校(こうちけんりつ こうちおうてまえ こうとうがっこう)は、高知県高知市追手筋に存在する高知県立の高等学校である。
旧制高知中学校以来の伝統を汲む高知県における公立校の頂点に立つ進学校である。地方としては珍しく私学優位にある高知県において、全国的な公立改革の波にあわせ改革を打ち出し、進学実績を向上させている。
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[編集] 特徴
- 県内で最も歴史ある高等学校であり、現在も文武両道をモットーとした進学校として知られている。
- スタジオジブリのアニメ『海がきこえる』の校舎のモデルになった学校である(原作では私立土佐高等学校がモデルになっている)。
- 校舎には高知追手前高校を象徴する時計台がある。スタジオジブリのアニメ『海がきこえる』の劇中においても学校のシンボルとして、しばしば登場する。「時計台には第二次世界大戦時のグラマンの機銃掃射の弾痕がある」「校舎は地下水の層の上に浮かんだ状態で却って安定感がある」等の逸話がある。
- なお、この逸話のそれぞれ真相は「校長室に弾痕跡がある」「進路指導室の天井に焼夷弾の貫通痕がある」「地下に1メートルほどの水の層がある」で、校舎が安定しているのは地中深くまで鉄筋を通しているためである。
- さらに、戦時中、屋上に落下した焼夷弾を片っ端から追手筋に投げ捨てたという「伝説の校長」の逸話もある。
[編集] 沿革
県庁(西弘小路)内に陶冶学舎が設置され、そのなかに中学校に準ずるものとして置かれた変則中学校が置かれ、明治9年10月11日高知県師範学校附属変則中学校と改称され、明治11年11月19日高知中学校として独立。
- 明治11年11月~明治19年9月 高知中学校時代
- 明治19年9月~明治32年3月 高知県尋常中学校時代
- 明治32年4月~明治32年9月 高知県中学校時代
- 明治32年9月~明治34年6月 高知県第一中学校時代
- 明治34年6月~大正11年3月 高知県立第一中学校時代
- 大正11年4月~昭和23年3月 高知県立高知城東中学校時代
- 昭和23年4月~昭和24年8月 高知県立高知新制高等学校時代
- 昭和24年8月~現在 高知県立高知追手前高等学校
[編集] 主な卒業生
- 前田祐吉-慶應大野球部監督、総監督
- 山岡俊介-ジャーナリスト
- やなせたかし-漫画家
- 濱口雄幸-第27代内閣総理大臣
- 寺田寅彦-物理学者
- 横山隆一-漫画家
- 小松塁-サッカー選手(セレッソ大阪所属)
- 高田昌幸-北海道新聞編集委員
- 田岡典夫-直木賞作家 / 土佐高校に転校
- 有光次郎-文部次官
- 岩村通世-司法次官、司法大臣 / 塩野季彦閥
- 小野義一-大蔵次官 / 東京府立四中へ入学
- 山田龍雄-逓信次官、大蔵省主税局長
- 宇田耕一-経済企画庁長官、科学技術庁長官、原子力委員長
- 有沢広巳-経済学者
- 西内雅-思想家
- 川田正澂-教育者 / 東京都立大学創立者
- 山本忠興-工学者、テレビジョン研究者
- 塩見俊二-自治大臣・国家公安委員長
- 青木麻由子-女優・声優
- あき場準一-法学者
- くさか里樹-漫画家