Abstract Window Toolkit
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Abstract Window Toolkit (AWT) とは Java言語の独自のプラットフォーム非依存 ウィンドウシステム、グラフィックス、ユーザインタフェース(UI)、ウィジェット・ツールキットのことである。AWTは現在はJava Foundation Classes (JFC)に含まれ、Javaプログラム用グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供する標準APIの一部となっている。
サン・マイクロシステムズは1995年にJavaを最初にリリースしたとき、AWTは、基礎を成すネイティブなユーザインタフェースの上に抽象の非常に乏しいレベルだけ提供した。例えば、AWTが生成するチェックボックスは基礎を成すネイティブのサブルーチンが作成したチェックボックスを直に呼び出す予定だった。しかしながら、Microsoft WindowsのチェックボックスはMac OSや様々なUNIX互換OSとのチェックボックスとは厳密には同じではなかった。アプリケーションディベロッパーの中には、基礎を成すネイティブなウィンドウツールキットに忠実で高級で、ネイティブなアプリケーションにシームレスなインテグレーションを提供したため、このモデルを好む者もいる。言い換えれば、AWTを使って書かれたGUIプログラムはWindows上で動くネイティブなMicrosoft Windowsアプリケーションにそっくりだが、Macなどの他のOSではネイティブな Apple Macintoshのようにそっくりになるということである。しかしながら、アプリケーションディベロッパーの中には、全てのプラットフォーム上で開発したアプリケーションが厳密に同じものであることを好む者がいるために、このモデルを嫌う者もいた。
J2SE 1.2では、AWTのウィジェットはSwingツールキットのウィジェットに大部分が取って代わった。よりリッチなUIウィジェットのセットを提供するに加えて、Swingは、OSの高レベルユーザインタフェースモジュールに頼る替わりに、(ローカルマシンのグラフィックシステムの低レベルのサブルーチンを呼び出すJava2Dを使用した)独自のウィジェットを描いた。Swingはアプリケーションのためにネイティブまたはクロスプラットフォームな"look-and-feel"を使用するオプションを提供する。
AWTはGUIイベントサブシステムとネイティブなウィンドウシステムと、Swingが頼る構造的な土台を提供するJavaアプリケーションとの間のインターフェースの中核の提供を継続する。 それは、サポートシステム上でシステムトレイにアクセスできるだけでなく、様々な基本レイアウトマネージャ、クリップボードやドラッグ アンド ドロップを使用するデータ転送パッケージ、マウス (コンピュータ)やキーボード (コンピュータ)のような入力デバイスインタフェースをも提供する。
[編集] 関連項目
- イベントディスパッチスレッド
- AWT Native Interface (JAWT)
- Swing
- Standard Widget Toolkit(SWT)
[編集] 外部リンク
- AWT homepage
java.awt
(AWT Javadoc API documentation)- AWT documentation
- Drag and Drop documentation
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この記述は GNU Free Documentation License のもとに公開されているコンピュータ用語辞典『 Free On-line Dictionary of Computing (FOLDOC) 』に基づいています。