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ノート:AT饋電方式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Mervさん:貴殿の修正された結果は鉄道学校の教科書、特に「電気鉄道概論:安藤信三著、成山堂出版」と大変よく似ています。ですが「交流電流の向き」という概念は私の知る限り電磁気学には存在せず、またそうした記述は素人には理解できません。私の方は普通科高校卒業程度の素人にわかるように、また理解不能と思われる部分は省いて苦労して作文したつもりですが、私の記述が誤りであれば、引用ではなくMervさんの言葉で「こう違う」と説明して頂けるとありがたいです。また、万が一書籍の記述の類似であることが確認されますと削除対象となりますので、お手数ですが確認をお願いします。--Yoshiichi 2006年3月19日 (日) 09:01 (UTC)

また「アーク」という言葉への修正は以前もあり、どうも一部の鉄道関係者の間で使われている節もあるのですが、国語大辞典を引いても「アーク」はあくまで「アーク灯およびその火花」のことであり、百科事典への記載はやめた方がよいと考えます。--Yoshiichi 2006年3月19日 (日) 09:06 (UTC)

ATの間隔を10km毎と断定されていますが、東海道新幹線でも10kmとは決まっておらず(BT饋電時代の既存の設備を利用したため長い区間もあれば、東京駅周辺など短い区間もある)、スペインなどでは20km以上平気で取っています。記述が嘘にならないよう「約」位は入れませう。--Yoshiichi 2006年3月19日 (日) 09:16 (UTC)

Yoshiichiさん:ご指摘ありがとうございます。当記事を書く際に特定の文献等は参考にしておりませんので、ご理解をお願いいたします。はじめに「交流電流の向き」ですが、「向き」を定義しないことには、符号が確定できません。電気回路の教科書では交流でも普通に矢印などで向きが書かれておりますし、ご指摘の電磁気学に限ってみても、「電気磁気学演習:河野・桂井共著(電気学会大学講座)」8.2電流モデル、などでも、交流(もっと一般的に、時間変化する電流)に対する電流の向きが定義されています。こうした専門的な話でなくても、一般的には、架線の電流は「電源から列車に流れ込む向き」、レール→ATき電線(または負き電線)の電流は「列車から電源に帰る向き」と理解した方がわかりやすいと思っています。交流は半周期で逆転しますが、それでも、架線と負き電線は「逆向きの電流」であることには変わりありません。

Yoshiichiさんの記述は大変わかりやすいと思いましたが、「レールの電位が0に固定される」記述に誤りがあると思い、訂正させていただきました。誘導障害は電圧ではなく、電流によって引き起こされます(磁束は電流で誘起され、その磁束変化から相手方に誘導電圧が生じます)。そのため、ATき電・BTき電とも、架線電流と帰線電流をなるべく近くに配置し、見かけの電流を0にする手法として、開発されてきました。日本では保護方式の関係でレールは接地されておらず、規程はあるものの、完全に0Vにはなりません。駅構内での感電を防ぐために、新幹線では駅などにRPCD(レール電位抑制装置)というのを取り付け、駅と同電位になるよう工夫されています。一方、欧米ではレールは接地される場合が多く、0Vと言って差し支えないかと思います。いずれにしましても、レール電位と通信線誘導障害との直接の関係は薄く、この辺を加筆修正致しました。--:Merv 2006年3月19日 (日) 14:13 (UTC)

また、「スパーク」と「アーク」は電気的に全く異なる現象です。「スパーク」は「火花放電」と訳されますが、気体に過度の電界が印加され、絶縁破壊に至る過渡的な現象のことです。一方アークは定常的な放電の一種で、全電流通路が絶縁破壊された状態です(電流が小さい場合は「グロー放電」となります)。離線は1ミリ秒以上の、(雷などに比べれば)十分長い時間の放電現象ですから、火花放電から定常放電に移行した後の「アーク放電による発光現象」が、通常私どもが目にする離線時の光です。

したがって電気工学的には「スパーク」では誤りで、「アーク」でなければなりません。実際、多くの文献で離線に伴う絶縁破壊現象は「アーク」として取り上げられています。確かに、一般的には「スパーク」の方がわかりやすいかもしれませんが…

またATの設置間隔は「約」10kmで、それから外れる場合も多いため、訂正させていただきます。ご指摘ありがとうございました。--:Merv 2006年3月19日 (日) 14:31 (UTC)


Mervさん:ハンドル名を間違えてしまいました。大変失礼いたしました。また、いろいろ御指摘および訂正いただきありがとうございました。文献の件につき確認ありがとうございました。御無礼の段ご容赦ください。 しかし、電流の向きは困りましたね・・・どうやら電気工学はMervさんの方がお詳しそうなのでそのような定義もあるのでしょうが、Mervさんの説明だとオートトランスでは中点を中心に互いに逆向きの電流が外へ向かって流れることになってしまい、素人には訳がわからなくなります。知り合いの高校教師に聞いても「交流電流に向きはないと教えている」と言うし、おそらくは位相や複素表示の話を納得させない限り素人にわかる説明にはならないと思います。とりあえずスタブを追加してもっとよい説明を募ってみましょうか。

誘導障害の原因については、私も架線とAT饋電線の近接の件は承知していましたが、両者の電流位相が逆であることを素人にはうまく説明できないと思い割愛しました。電流の向きの話を持ち出すとMervさんの説明は確かにピンとくるのですが、じゃあ交流電流の向きって何?という疑問に対する答えが必要と思います。これも他の方の名解説を待ちましょう。余談ですが私も数回東海道新幹線某駅で感電を体験しました(列車を降りるとき膝がガクッと落ちる感じで大変怖いです)が、RPCDが完備されたのは結構最近のことではなかったでしょうか? アークの件は了解しました。私は電気と放電に係る業界でアークと言う用語は聞いたことがありませんでしたが、鉄道業界にはあるのですね。御指摘の通りにいたしましょう。ありがとうございました。--Yoshiichi 2006年3月19日 (日) 16:21 (UTC)

Yoshiichiさん:「電流の向き」は、「電源のプラス極からマイナス極へ流れる向き」であって、「電子の流れと反対方向」です。この向きがずっと変わらないのが直流で、時間によって変化するのが交流、という定義は、一般的に知られていると思っていました。また、高校で「交流電流に向きが無い」はちょっとびっくりしました。中学で「交流は時間によって流れの向きが変わる」と習い、高校物理では、それを三角関数で記述できることが必要だと思います。

ATの電流の流れ方は、かなり複雑です(掲載いただいた図の他にも、複数の電流経路があります)。ATの解析の難しさは、国鉄技術陣が当初BTを採用した一つの要因ですから…。回路理論に頼らず解説するとしたら、「レール電流をATき電線に吸い上げる」「ATき電線と架線には逆向きの電流が流れている」という程度になってしまうものと思います。是非、簡潔明瞭な説明を募集したいものです。

RPCDは東海道新幹線開業当時は設置されていませんでしたが、1966年には全駅へ設置工事を行いました。これにより、レール電位は300Vから30V程度に抑えられています。

「アーク」は鉄道に限らず、電気・放電の分野で広く用いられる用語です。電気学会の発表会でも「アーク」の分野がありますし、放電でも解説されています。--Merv 2006年3月20日 (月) 05:41 (UTC)

Mervさん:蛇足ですが上記の私の説明が不適当だったようで。高校物理で教えている内容はMervさん御指摘の通りなのですが「交流電圧(1/√2で定義される)、およびこれに対して定義される交流電流に向きは定義されない」と教えている、いうことです。また三角関数を使っての説明は波形の説明のときに概論を教えるだけで、あまり突っ込むと今回のように説明が大変になるので避けているのが実情のようです。私は放電管を扱う業界に居ますが国内でも海外でもアークという言葉は聞いたことがありませんでした。これを機に勉強してみます。

私が新幹線で「感電」したのは記憶が不確かですが、1980年の春の夜7時頃の新大阪駅だったと思います。それぞれ違うドアから降りようとしていた数人がバタバタと転んでいました。一瞬だけだったようで前後に乗り降りした人は気付く素振りもありませんでした。ホームに倒れた私に駅員が駆け寄ってきて「感電かも知れない、申し訳ありません」と言っていました。その当時は知識もなく「雨が降ってたから漏電でもしたのかな」と思っていました。それ以来新幹線に乗るのがちょっと怖くなり、乗り降りするときピリッとくる感じがすることもありましたが、利用頻度が増えた今では慣れてしまいました。--Yoshiichi 2006年3月21日 (火) 00:55 (UTC)

[編集] アーク放電

アーク放電というのは、電極(の一部)が加熱され「熱電子放出」を伴うものを言い、熱電子放出のないグロー放電とは区別されているはずで、水銀整流器や蛍光灯の放電もアーク放電です。その電圧降下は20V前後ですから、放電経路に限流負荷がないと電源が短絡され破壊的大電流が流れます。

[編集] 交流の向き、位相、極性

 交流の「向き」とか「位相」というのは、電気屋の慣用部分があって分かりにくいと思いますが、切り分けますと、

3相交流各相間を2π/3(120度)の位相差というのは適切ですが、

饋電線と帰線の関係を電気屋が「逆位相」とか「180度位相」と呼び慣わしていることで分かりにくくしていると思います。

これは着目点に対する「極性」と考えて、それを「向き」と表現することを許容すれば問題なくなります。

 トランスの略号でも方向が問題になる回路図にはコイルの片側に極性マーク「●」を付していますし、±、を上下逆にした-+という記述表現もありますから、この相対極性の考え方を導入して、極性、方向、向きの正逆で説明すれば足ります。

 「交流に方向はない」のは事実ですが、片方に着目して相対的な逆極性は存在する訳で、それを、極性、方向、向きなどと表現するのは妥当で、削除は誤り、復活させてはどうでしょう。「逆位相」、「180度位相」という電気業界慣用表現こそ誤解・難解を生みやすく回避すべき表現だと思います。 2006/06/11 18:00JST/09:00GMT

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