利用者:Euske
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本人。学生。計算機科学専攻。長野県出身。ニューヨーク在住。日本語版のユーザIDは 7。
方針: NPOVに。なるべく自分にとっての反対意見を書くようにする。
興味ある記事: ファイルフォーマット / en:Format war
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[編集] 雑感
wikipedia は日本語版ができたばかりのころから使っている。 むかしは(自分の専門である)自然言語処理や DNS、 生活圏であるニューヨーク関連の項目をやっていたが、いまではそれは飽きて、 デジタル著作権管理やPythonをやっている。 できるだけ自分が深く関わっていない分野の記事を書こうとしている。
英語からの翻訳が多いが、英語版は情報量が多いということは認めるけれども、 とくにわかりやすい説明とは限らない。だからリライトすることも多い。 自分の性格として、他人に物事を説明するのが好きである。 複雑なことをなるべくわかりやすく、それでいて曖昧でないように表現する 技術に興味がある。実生活の表現では比喩を使うことが多いが、 それが本当にいいかどうかは疑問である。
[編集] wikipedia について
最初はぜんぜんダメだと思っていたのだが、 2003年ごろからじょじょに日本語版が充実してきて、 ヒマつぶしとしては結構おもしろいサイトだと思うようになった。 正直なところ、wikipediaに書きこむのは 2chに書きこむ感覚とあまり変わらない (あくまで自分にとっては)。どちらも基本的には「ひまつぶし」である。 なにも高尚な義務感があるわけではない。それでも wikipedia の原則である中立性や、 検証可能性といった目標には共感を覚えるので、できる範囲でぼそぼそとやっていくつもり。
wikipedia は表向きには「百科事典です」といっているが、 実際には百科事典の代わりにはならない。 アマチュアによる「百科事典ごっこ」とでも呼ぶのがふさわしい。 百科事典というゴールに向かって、みんなで楽しく夢を見ましょう、 それで役に立てば儲けもの、というところか。 世間は wikipedia をあまり真面目に扱うべきではないと思う。 こういうものは知名度が上がりすぎると、その知名度や権威を利用しようとする 人間が次から次へと現れて、ろくなことにならない。 (残念ながら wikipedia はすでにこの段階に達してしまったように見えるが。)
[編集] 2007年1月31日 Talk by Jimmy Wales@NYU
NYUでの講演を聴いた。Jimbo Walesは 3月に東京へ行くという。彼いわく「日本語版のwikipediaは現在第4位の大きさだが、 ドイツ語やフランス語と比べると、日本語版では何が起こっているかまったくわからん」。 この後かれに直接話し、日本語版で起こっていることを理解するのはかなりむずかしいと言っておいた。
以下は euske 個人の意見であり NPOV であるつもりはまったくない。
匿名文化: 2chの影響は無視できない。匿名ユーザの書き込み、および荒らしが多い。 対応する側もやや意地になっている気がする。IPブロックが日常的に行われている。
日米の著作権の違いに起因する問題: 画像リンクが不自然。日本のモノに関する記事でも英語版ではどっかから引っぱってきた画像を適当に掲載しているのに、 日本語版ではそれが許されない。もし日本語版で違法ならそれは英語版でも違法なのだが、 なぜ日本の企業は英語版を訴えないのか。 また、日本の著作権法では「引用のみ」が認められない。これはとくにwikiquoteで問題。
保護ページの異常な多さ: 1月31日現在、euske が調査したところでは 日本語版wikipediaの特徴として、全記事 320,000件中のうち
- 編集保護のページが多い (633件 - 0.2%、英語版は204件)
- そのわりには中立性に問題あるとされているページが少ない (441件、英語版は3500以上)
これはたぶん匿名によるvandalismを防御するためと思われるが、そこまで神経質に保護する必要があるのか。 そもそも「荒らし」が「子供っぽくて恥ずかしい」という社会的な認知が日本ではあまりない。 ユーザの精神年齢が低いのでは?
コンテンツの偏り・まともな文章の少なさ: en:Japanese_Wikipediaでは「百科事典的というよりも事実の羅列」と書かれている。説明を書ける人が少ない。 また芸能人の記事ではソースを示さない噂レベルの話がとても多い。(個人的には面白く読むことも多いんだけども)
議論のできなさ: たぶん日本語版一番の問題。日本のコミュニケーション文化を反映していると思われる議論が多い。 公の場で相手を批判することは「恥をかかせている」と認識されるので逆ギレされる。 大っぴらに意見を述べると、人はconfrontationとみなすので控えられている。オープンな議論よりは暗黙の了解と根回し、 そして「空気を読むこと」が好まれるように見える。全体的に anal-retentive な人が多い印象。
日本語版のwikipediaは確かに役に立つレベルに達している。しかしそれが Jimmy Wales の望む方法でなっているかどうかは疑問。