F8B (戦闘機)
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F8Bは、アメリカ合衆国のボーイング社がアメリカ海軍向けに開発していたレシプロ長距離艦上戦闘機。初飛行は1944年。第二次世界大戦の終結により量産は行われなかった。
[編集] 概要
第二次世界大戦において、アメリカ合衆国は日本と戦闘を行っていた。日本海軍の航空機は長距離性能を重視しており、アメリカ海軍の同種類の機体より航続距離が長かった。アメリカ海軍はそれに対抗するために、長距離の航続性能を持つ迎撃および護衛戦闘機の開発を行うことを決め、本機が開発されることとなった。
本機は大型で3,000馬力の大出力エンジンを搭載していることから、戦闘機であることに留まらず、急降下爆撃機および雷撃機の機能も併せ持つ万能機として開発された。開発は1943年5月から開始され、初飛行は1944年11月27日に行われた。発注は試作機XF8B-1が3機分行われたものの、戦争中に完成したのは1機のみであり、戦後に2機が完成した。戦争終結に伴い制式採用はなされなかった。
機体外形は、一般的なものであり機首にプロペラを装備し、主翼は低翼配置・直線翼である。コックピットは涙滴型となっている。また、爆弾は機内に収納する。単座機としては、当時で最大の大きさであり、全幅は16.5mとF6Fの13mよりかなり大きくなっている。