GPS衛星
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GPS衛星(─えいせい)は、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)で用いられる人工衛星である。正式名称はナブスター(NAVigation Satellite Timing And Ranging、NAVSTAR)衛星。
各衛星はセシウムまたはルビジウムを用いた高精度な時計を搭載して時間情報を含むデータを1.2GHz/1.5GHz帯で送信している。利用者はこれを受信することにより、衛星からの正確な距離がわかる。さらに複数衛星からの情報をもとに、受信地点の三次元位置を計算できる。
衛星は軌道傾斜角55度、周期12時間の同期軌道に投入され、最低24個(2005年6月30日現在の運用数は29個)の衛星コンステレーションを形成する。各衛星は、昇交点経度が60度おきとなる6種類の軌道面毎に4個以上が配置される。これにより、同時に4以上の衛星が可視になり、受信地点の位置決定が可能になる。
GPS衛星の設計寿命は7.5年であり、新旧交代を目的とした打ち上げが毎年のように行われている。