H・A・レイ
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ハンス・アウグスト・レイ(Hans Augusto Rey, 1898年9月16日 - 1977年8月26日)はドイツ生まれの絵本作家。一般にH.A.レイと表記されている。伸びやかで親しみやすい画風で、乳幼児から幅広い年齢層を対象に親しまれている。『ひとまねこざる』の作者であり、これを原作としたシリーズ「おさるのジョージ」(岩波書店)はとくに広く知られる。
ドイツのハンブルク生まれ。哲学や自然科学を学び、フランス語をはじめ6ヶ国語を習得した。 同じくハンブルクで生まれたマーグレット・レイ(Margret Rey, 1906 - 1996)とブラジルで結婚し、フランスのパリに4年間滞在する。
しかし、第二次世界大戦が起こり、1940年、ユダヤ系ドイツ人である夫妻はドイツ軍のパリ侵攻直前にパリを脱出する。『ひとまねこざる』を含む5冊の絵本の原画を自転車の荷台にくくりつけて国境を越え、スペインからブラジルを経てアメリカ合衆国に移住した。このときのいきさつは、『戦争をくぐりぬけたおさるのジョージ―作者レイ夫妻の長い旅』(ルイーズ・ボーデン著、岩波書店)に詳しい。
妻マーグレットと共著で多くの作品を書いており、作品は14カ国以上の言葉に訳されている。マーグレットは、ドイツで正規の美術教育を受けたが、のちに絵をかくことから、文章を書くことに転じた。レイは幼いころから大の動物好きで、いつも犬を飼っており、新しい町に行くと、真っ先に動物園に行ったという。レイの絵本のほとんどは動物が主人公であり、なかでも、『ひとまねこざる』は人気作となった。1977年にボストンにて死去。