Ish
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ish(イシ、イッシ)はバイナリデータとテキストデータを相互変換するための形式、もしくは相互変換を行うソフトウエアそのもののことである。また、変換されたテキストデータを含むテキストファイルに対してつけられる拡張子として使われることもある。
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[編集] 概説
日本で開発された形式・ソフトウエアであり、開発者は石塚匠哉。開発者の名前から命名された(ishizuka)。
通常は、直接バイナリファイルの送受信ができないネットワークや通信ソフトで、バイナリファイルを送受信するときに利用する。
日本国内では、パソコン通信黎明期をLHAとともに下支えした重要な存在であり、数多くのソフトウエアが「LHAしてish」という形で配布されていた。(UNIXではLHAの部分が「tarしてgzip」に変わる)
現在日本ではあまり使われていないが、通信インフラの整備が不十分な地域や、通信品質の劣悪な地域、通信プロトコルが制限されているような環境ではその特性から重用されている。
[編集] 特性
この方式の利点としては、バイナリファイルが制御コードを含まないテキストデータに変換されるため、通常の電子掲示板への読み書きや電子メール本文への挿入といった形でバイナリファイルの送受信が可能なことである。
また、送受信中の予期しないエラー(データの変化、欠落)に比較的強く、無手順による送受信でありながらある程度のエラー補正機能を持たせることができる。
ソフトウエアの機能として、テキストファイル内から自動的にish形式のデータ部分を抽出することができるため、膨大なログファイルなどからデータ部分を切り出すことなくバイナリファイルへの変換が可能である。その際、一つのテキストファイルに複数のish形式のデータが含まれていても、それらを全て変換することも可能である。
欠点としては、圧縮機能を持たないこととその理論上、元となるバイナリファイルよりもデータサイズが少し大きくなる事である。しかしishは変換効率が非常に高く、同様の変換を行う他の形式/ソフトウエアよりも変換後データサイズは比較的小さい。
[編集] 拡張子
.ish
[編集] 外部リンク
- 作者: 石塚 匡哉 - Vector内のページ
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