KC-97
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KC-97ストラトタンカー( Boeing KC-97 Stratotanker ) はアメリカ合衆国の航空機メーカーのボーイング社が開発製造した軍事用レシプロ4発輸送機であるC-97と、旅客機として運用されていたボーイング377を空中給油機にしたものである。従来の改造のほか新造された機体も多く、なかにはジェットエンジンに換装された機体もある。
アメリカ空軍で運用された後は、アメリカ国内の空軍州兵が運用していた。
[編集] 概要
C-97とボーイング377の基本となった機体は、もともとボーイング社が開発したB-29爆撃機と基本的に同じであった。
アメリカ合衆国空軍は、1950年からKC-97を運用していたが、後継のジェット空中給油機であるKC-135が1956年から導入され始めたために、徐々に予備役となったりアメリカ国内の空軍州兵へと配備され、最終的には1973年に退役した。
C-97を改造した機体は74機製造されたが、ボーイングでKC-97sとして製造された機体は816機製造された。
また空中給油する対象がジェット戦闘機などになったため、KC-97のレシプロエンジンを作動させるガソリンとジェット燃料の独立した2系統を持たなければならなかった。そのため、ジェットエンジンを取り付けた機体も存在していた。
[編集] スペック
- 全長:35.89m
- 全幅:43.05m
- 高さ:11.68m
- 翼面積:164.30m
- 機体重量:37,410 kg
- 積載重量:54,420 kg
- 積載燃料:9000ガロン(34,000リットル)
- 最大離陸重量:798,370 kg
- 最大速度:643 km/h
- 操縦乗員:5 名
- エンジン:Pratt & Whitney R4360-59×4(レシプロ仕様)
- GE J47(ジェット機仕様)
- 航続距離:3700 km
- 最大上昇限界高度:9,144m
[編集] 外部リンク
(全て英語)