利用者:Koh-etsu/notebook
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バビロンプロジェクトは、アニメ・漫画『機動警察パトレイバー』において設定上存在する架空の干拓事業。
1995年に発生した東京湾中部大地震により大量に発生した瓦礫の処理、過密化が進む首都圏の土地不足の緩和、及び近い将来高確率で起こりうる地球温暖化に伴う海面上昇による東京都の水没に備えるという目的で、東京湾全体に干拓と埋め立てを実施し、土地の確保と巨大防波堤の建設を行うという国家的な巨大土木事業。
バビロンプロジェクトは、建設省によって1980年代に提唱されたが主に東京都の反対によって凍結されていたフェニックス計画が原型となっている。フェニックス計画は、首都圏から排出される大量の廃棄物を東京湾を埋立てに利用し、官公庁や国際関係施設、居住地などに転用するという計画であった。
その後、東京湾中部大地震が発生。壊滅した既成市街地の復興の開始により大量に発生する瓦礫の処分先に困った各自治体は、東京都の提案で再開された「ネオ・フェニックス計画」に賛同することとなる。しかし、気象庁による検証の結果、温室効果による地球の温暖化のために両極の氷が溶け、これに伴い海水面は現在よりほぼ10メートル上昇し、その結果、東京では都心部のほとんどが水没することが判明した。この検証より大規模な変更を余儀なくされ、巨大防波堤の建設という海岸保全計画も加えられることとなった。
関連する官庁間の調整のため20世紀中の完成が危ぶまれていたが、レイバーの登場で可能となった。
木更津と川崎を結ぶ総延長15キロメートルの東京湾口堤防の完成後は、首都圏を一周する大環状線が開通するほか、十数ヶ所に設置された水門で潮流を利用した排水が行われ、干拓が開始される。また、埋め立てを行うことによって、10年後には東京湾に45000ヘクタールの用地が確保され、21世紀を通して首都圏の用地問題が一挙に解決されることとなる。
しかし、帆場瑛一の起こした事件により、全工区のレイバーの整備を一手に引き受ける洋上プラットホームである「方舟」を失い、大きく後退してしまった。
バビロンプロジェクトによってレイバーの需要が急増し、急激に普及することとなり、「レイバー犯罪」の増加、特車二課の設置の原因ともなった。
東京湾の埋め立てという大事業は、当然環境に与える負荷が大変に大きく、バビロンプロジェクトは環境保護団体や漁業関係者を中心に強い反対運動をひき起こし、さらにはエスカレートした環境テロとよばれる破壊活動までもが発生している。