VFW 614 (航空機)
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VFW 614はドイツのVFW社(Vereinigte Flugtechnische Werke、フォッケウルフを買収した会社)が製作したジェット旅客機である。1971年4月5日に初飛行した。エンジンを主翼の上に取り付けるというレイアウトを採用した。
ボーイング 737が使われるクラスよりも下の路線で従来プロペラ機が使われる市場を狙って1960年代の半ばから開発されたものである。短距離路線に1000機ほどの市場があるとみこまれ、その何割かを獲得しようとする狙いであった。主翼の上に配置したエンジンのメリットは離陸・着陸距離の短縮、未整備空港でのエンジンへの異物の進入の可能性を下げられること、主脚を短くできることなどがあった。主翼が地上への音を遮断するため騒音が小さいという副産物もあった。フォッカーなど欧州航空機メーカと分業生産をおこなった。
エンジンの開発遅れ、オイル・ショックによって市場が縮小した時代になってしまったこともあって、極めて売れ行き不振のまま1977年に生産は中止された。
[編集] 要目
- 全長: 20.60 m
- 全高: 7.84 m
- 翼幅: 21.50 m
- 翼面積: 64 m²
- 客室幅: 2.66 m
- 客室高: 1.92 m
- 空虚重量: 12,180 kg
- 離陸重量: 19,950 kg
- 最大速度: 735 km/h (Mach 0.74)
- 巡航速度: 700 - 720 km/h
- 上昇率:15.75 m/s
- 上昇限度: 7,600 m
- 離陸距離: 1,325 m
- 着陸距離: 1,100 m
- 航続距離: 2,010 km
- エンジン: 2×ロールスロイス/Snecma M45H Mk.501
- 推力:32.4 kN
- 乗客数;40-44人