XMLデータベース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
データベースモデル |
---|
基本的なモデル |
その他のモデル
|
XMLデータベースとは、XMLを扱うための機能を持つデータベースである。
狭義ではXMLのツリー構造をそのままデータ構造として持つ物を言うが、実際は伝統的な関係データベースにXMLを格納するものや、単にテキストファイルとしてXMLを格納するものなど様々である。現在ではXPath、XQueryで検索するデータベースをXMLデータベースと呼ぶことが多い。 今日では狭義のXMLDBは特にネイティブXMLデータベースと呼ばれる。
現在でも広く用いられている関係データベースでは、一度作成されたデータ構造を運用中に変更することが一般的に困難なのに対し、XMLデータベースは非常に拡張性が高い。それはXMLの仕様がスキーマを必須としておらずWell-formd(整形式)の形態を認めているからである。そのため、完全に仕様が決まりきらないで開発を進めたり、途中でデータ構造が変化することを前提としたシステムを比較的容易に構築することができる。
現在の実用上の問題は、関係データベースにおけるSQLのような統一規格がないことであったが、最近XMLDBの検索はXPath、XQueryで行うXML:DB規格が策定され、NeoCoreXMS、TX1を初めとする各社によって採用されはじめている。
また、性能上の問題も普及を妨げていたが、それは大きく改善されつつあり、関係データベースもハードウェアやアルゴリズムの開発によって性能上の問題を克服してきた歴史を持つため、XMLデータベースも同様の発展を遂げることが期待される。
Oracle Database、IBM DB2、Microsoft SQL Server などの関係データベースでもXPath、XQueryで検索するXMLデータベース機能を実装している。
目次 |
[編集] 代表的なXMLDB
- Cyber Luxeon(旧excelon)
- オブジェクトデータベース ObjectStore をコアエンジンとしたXMLDB製品。2005年サイバーテック社により開発・販売が行われるようになった。2006年12月25日にversion2.0をリリース。日本語全文検索サーボサーチ機能などを盛りこみ提供。
- EsTerra
- 日本産XMLDB。スキーマレス、高速動作、テラバイト級をセールスポイントとしている。
- Tamino
- ドイツ Software AG 社が開発した、世界で最も売れているXMLデータベース。日本ではBeaconITが総代理店をもつ。
- NeoCore XMS[1]
- 日本国内で一番売れているXMLDB。日本では三井物産が総代理店である。独自のDigital Pattern Processingによる「超高速」「やわらかい」が特徴である
- TX1
- 東芝ソリューションが販売しているXMLDB。
- Oracle XML DB
- 米国Oracle社が開発・販売している、Oracle DatabaseのXMLDB機能。
[編集] リンク先
- TX1[2]
- NeoCore XMS[3]
- Cyber Luxeon[4]
- Tamino[5]
- EsTerra[6]
- eXist
- Apache Xindice
- Interstage Shunsaku Data Manager
- Oracle XML DB[7][8]
- IBM DB2[9]