Microsoft SQL Server
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
開発元: | マイクロソフト |
---|---|
最新版: | 2005 (SP2) / 2005年11月 |
対応OS: | Microsoft Windows |
プラットフォーム: | x86, x64, IA-64 |
種別: | RDBMS |
ライセンス: | Microsoft EULA |
公式サイト: | Microsoft SQL Server Home |
Microsoft SQL Server(マイクロソフト エスキューエル サーバ)はMicrosoftより開発・販売されている商用RDBMS。
目次 |
[編集] 歴史
元は、UNIXなどの上で稼動していたSybaseの製品で、Ingresのプロジェクトからスピンオフした開発者達が開発したといわれる。 その後OS/2向けのデータベース製品を手に入れることを望んだMicrosoftが、Sybaseと提携して、移植版を開発・発売することになった(Microsoftの製品は後にプラットフォームをWindows NTに移した)。したがってSQL Serverの製品系列にはMicrosoft SQL ServerとSybase SQL Serverとが存在する。
その後、両社は提携を解消して、独自にバージョンアップを行うようになり、機能に大きな差が生じているので、これらは厳密に区別する必要がある。ただ、しばらくして、混同を避けるために、Sybase SQL ServerはSybase Adaptive Server Enterprise(ASE)に名前を変えたため、今では、単にSQL Serverといったときは、Microsoft SQL Serverを指すことが多い。本項でもMicrosoft SQL Serverを指す。
両製品には、インタフェースレベルである程度の互換性が残っており、同じドライバをいずれへの接続にも使えることがある。
2005年11月、SQL Server 2005をリリース。2006年7月にService Pack 1をリリース。
現在は次期SQLServerの"Katmai"(次期コードネーム)を開発中。
[編集] MSDE
Microsoft SQL Server 2000 Desktop Engine(マイクロソフト エスキューエル サーバ デスクトップ エンジン)は、SQL Serverのデータベースの簡易版の様なもので制約があったのものの無償で利用でき、簡単なWebアプリケーションやデスクトップアプリケーションなどで利用できるものであった。 MSDEの後継製品はSQL Server Express Editionである。
[編集] SQL Server Express Edition
SQL Server Express EditionはMSDEの後継製品で、引き続き無償で公開されている製品。
MSDEで利用できなかった管理ツールも公開され、管理が安易になった。また、データベースのサイズが最大2GBから4GBまで拡張された。ただし、CPUの認識が1つに制約されたりメモリの使用量が1GBまで縮小されたりするなどの点もある。
高度な機能は利用できないが、その代わりWorkgroup Edition以上のエディションと同等のプロトコルとTransact SQLが利用できるので、無料の開発プラットフォームを提供する事によりユーザーの囲い込みを図るMicrosoftの戦略的パッケージと言える(同じコンセプトの戦略をとるものにIBM DB2-Cがある)。
[編集] Edition
SQL Server 2005のリリースを基にエディションを記載している。
- Express Edition
- 無償で利用できるSQL Serverである。ただし、高度な作業は出来ない。(x86のみ)
- Compact Edition
- 他のエディションとは全く異なりクライアントサーバモデルではなく、直接組み込み版。タブレットPC,スマートデバイスなどのモバイル向けで、位置づけ的にはMobile EditionとMSJetデータベースエンジンの後継にあたる。(ARM,MIPS,SH4,x86)
- Workgroup Edition
- 小規模なシステム向けのエディション。Express Editionと違い、データベースのサイズなどの制限が取り除かれている。(x86のみ)
- Standard Edition
- 中規模企業から大規模な部門のシステム向けのエディション。Standard Editionから64ビットOSに対応している。(x86,x64,IA-64)
- Enterprise Edition
- 大企業や高度な要求を処理するシステム向けのエディション。(x86,x64,IA-64)
- Developer Edition
- 実稼働環境では利用できないが、Enterprise Editionとほぼ同じもの。データベースを駆使したシステムなどの開発で利用する。(x86,x64,IA-64)