イトウ
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?イトウ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Hucho perryi (Brevoort, 1856) |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
イトウ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Ito Japanese huchen Sakhaline taimen |
イトウ(学名 Hucho perryi)は、サケ目サケ科イトウ属に分類される淡水魚。日本最大の淡水魚として知られている。
種小名のperryiは、函館に立ち寄ったマシュー・ペリーがイトウのことをイギリスの生物学界に報告したことから命名された。
目次 |
[編集] 分布
日本では北海道の一部の河川・湖沼に、日本以外では樺太、南千島に生息している。かつては青森県小川原湖にも生息していたが、絶滅してしまった。イトウの生息する南限は、北海道の尻別川である。
[編集] 形態
背は青みがかった褐色、側面は銀白色、腹は白色で、背と側面には無数の小黒点がある。また、産卵期には特にオスに婚姻色が現れ、全体に赤みを帯びる。
身体は全体的に細長く、体高は低い。また他のサケ類と違い、頭部は平坦である。両あごは頑丈で、歯は鋭い。
日本に生息する淡水魚としては最大で、1mから大きいものでは1.5mに達する。記録上最大のものでは、1937年に十勝川でおよそ2.1mのイトウが捕獲されたことがある。
[編集] 生態
イトウは他のサケ類に見られるように海に降りる性質を持ち、一部の個体は汽水域や沿岸域で生活する。しかし通常は夏季は上・中流域、冬季は下流域で生活する。
性成熟はメスで6-7歳、オスで4-6歳で迎える。他のサケ類と違い産卵後に死なず、一生のうちに何度も産卵を繰り返す(ただし、毎年産卵するわけではない)。産卵期は3月~5月で、河川の上流域の淵と瀬の間に産卵床を作り、そこに5,000-10,000個の卵を産む。産卵床は他のサケ類より大きく、2-3mある。メスは5-6回に分けて産卵し、この間雌雄ともに相手を変えることも多い。また、オスはメスを巡っての闘争を行うことがあるが、勝敗は身体の大きさで決まる。
卵は鮮やかな朱色で、直径はおよそ6mm。受精後37-40日で孵化する。孵化後の稚魚の体長は1.5mm-1.7mm。稚魚の身体の側面には6~7個のパーマークがあり、体長が15cmほどになると消える。寿命は長く、15-20年以上生きる。
稚魚の間は昆虫類等を食べるが、大きくなるにつれて他の魚を食べるようになる。また、大きな個体はカエルやヘビ、ネズミ、水鳥のヒナ等を食べることもあるほどの悪食さでも有名で、下記のように鹿を飲んだという伝説すらある。
[編集] イトウの現状
現在イトウの個体数は減少している。しかし捕獲規制が一部で行われているくらいで、対策は少ない。
釣り人の間ではその希少さと大きさから人気が高く、幻の魚と呼ばれている。主にルアーやフライで狙うが、餌を使う場合もある。ルアーならミノーやスプーン、フライならストリーマーなど、餌なら泥鰌の活餌を用いる。釣期は3-4月と10~12月、特に春の雪解け期が狙いやすいと言われている。但し、希少種なので捕獲はせずキャッチアンドリリースが励行されている。
食用にもされ、北海道の一部の店ではイトウ料理を食べることができる。旬は、最も脂ののる越冬季の10-3月。また、養殖も行われており、道外の管理釣り場でお目にかかることもある。
[編集] Status
CRITICALLY ENDANGERED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
絶滅危惧IB類(EN)(環境省レッドリスト)
[編集] アイヌとの関連
アイヌ語ではイトウはチライ、オピライメ(オビラメとも)、トシリなどと呼ばれている。
イトウは食用はもとより皮がたいへん丈夫なため、衣服や履物にも利用された。
また、民間伝承として、怪魚チライの話があり、まんが日本昔ばなしでも取り上げられている。そのチライはシカや人さえも呑み込んでしまう怪魚であったが、アイヌの勇者カンナカムイにより、銛で退治された。その死体は川を堰き止めるほどおおきく、そのせいで湖ができたという。
[編集] この魚を見ることができる施設
[編集] 外部リンク
- オビラメの会
- Rand, P. S. (2006) Hucho perryi 2006 IUCN Red List of Threatened Species. IUCN 2006.
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