エリック・コマス

エリック・コマス（Érik Comas、1963年 9月28日 - ）は、フランス人の元F1ドライバー。

[編集] 経歴

1983年にカートレースデビュー。1985年にフランス国内のフォーミュラ・ルノー選手権にステップアップし、1986年には同選手権のチャンピオンに輝く。1988年にはフランスF3選手権にステップアップしシリーズチャンピオン。

1989年には、国際F3000にステップアップ、ジャン・アレジとチャンピオン争いを繰り広げた。2勝を挙げアレジと同ポイントという成績だったが、勝利数の差でシリーズ2位に終わる。翌1990年、国際F3000のシリーズチャンピオンを獲得した。

1991年にリジェと契約。しかし開幕戦のアメリカGPでは予選落ちし、デビューは第2戦のブラジルGPとなった。参戦初年度はチーム体制が整わず、目立った走りをすることは無かった。

2年目の1992年はチームがルノーエンジンを獲得し、戦闘力を上げたこともあって、時折速さを垣間見せるようになる。第7戦カナダGPで6位に入り、初入賞をはじめ、計4度の入賞。

ベテランのチームメイト・ティエリー・ブーツェンが霞む活躍を見せたが、一方でブラジルGPでのブーツェンとの同士討ち、イギリスGP予選でのイエローフラッグ無視によるリカルド・パトレーゼとの接触事故、ベルギーGP予選での大クラッシュ等、事故の多さも指摘された。

1993年にラルースに移籍し、1994年までF1に参戦した。しかし体制に恵まれず、2年間で6位入賞が3回という結果に終わった。1994年シーズン終了後、コマスへのオファーはなく、そのままF1から去ることになった。

1995年に来日。以後全日本GT選手権（SUPER GT）を中心に活躍している。全日本GT選手権では本山哲同様、1998年、1999年に2年連続シリーズチャンピオンを獲得するなど、通算6勝を挙げている。

またドライバー活動の傍ら、2001年には「コマス・レーシング・マネジメント株式会社」を設立。ステファン・サラザンやジェレミー・デュフォア、ロニー・クインタレッリなど多くの若手ドライバーのマネジメントも手がけている。

2006年もSUPER GTに参戦したものの、急性腰痛症により第3戦を欠場し、第4戦は参戦したものの、コマスの体調は改善できず、残りの3戦を断念。コマスの穴は荒聖治となった。

来日してからあまり時間をかけずに日本語でのほぼ完璧なコミュニケーションを身につけたことで、日本のレース関係者から驚かれることが多かった。

コマスをもじった「エリック・コマツ」なるライセンスネームを持つ日本人ドライバーが存在する。