オーバーフロー (ブランド)
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オーバーフローは、東京都千代田区神田小川町に本社を置く有限会社スタックによるアダルトゲームのブランド。代表者はメイザ-ズぬまきち(本名:大沼明夫)。
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[編集] 沿革
- 母体となっている有限会社スタックは1997年3月にコンピューターゲーム・デジタルアニメーションの開発下請け等の会社として設立。主な受託作品に『Piaキャロットへようこそ!!2.5』・『With You ~みつめていたい~』(と、そのプレイステーション移植版『絆という名のペンダント』)・『フレンズ~青春の輝き~』(以上原作F&C、元請NECインターチャネル)、『センチメンタルグラフティ2 サードウィンドウ』(NECインターチャネル)、『シスタープリンセス』(メディアワークス)などがある。
- 1999年に自主制作物のブランド名を現在のオーバーフローに定め、『ら~じ・PONPON』でデビュー。
- 8作目の『School Days』が猟奇殺人もの並みの衝撃的なバッドエンドのゲームという、作品の特徴・コンセプトと違った部分で話題になり、2005年のアダルトゲームの上半期セールス2位・年間7位の約3万2千本のセールスを叩き出し、いきなり注目ブランドに躍り出る。
[編集] ブランドカラー
- アージュ、ニトロプラスと共に千代田区連合(ちよれん)を構成している。正会員のアージュには斉藤K、ニトロプラスにはジョイまっくす、準会員扱いのCIRCUSには らまマン という名物広報がいるが、オーバーフローだけはプロモーションは代表のメイザーズぬまきち自身が先頭に立ち、イベントでは軽快なトークを飛ばす。
- シナリオに通信機器の機能に物語性を持たせる、物語の中におまじないや都市伝説的言い伝えが多い、という特徴がある。(『PureMail』ではチャット,メール、『School Days』では携帯電話のカメラ機能。)
- 各作品のキャラクター間にほとんど強引ともいえる親子・親戚関係を持たせている。その家系図は『オーバーフロープレミアムトリロジーボックス』内の付録「人物相関図」で見ることが出来る。
- PureMailでの純愛ルート・鬼畜ルートの2面性、School Daysのドロドロとした三角関係や衝撃的なバットエンドなど他のゲームには見られない特異的な作品が多い。
- らーじPONPONではメインヒロインが極めて特殊な職場で働き更に極めて特殊な能力を持っている。
[編集] 倫理問題
[編集] パクリ・盗作
上記の通り母体となってるスタックが開発下請け会社で、その作品にF&Cの作品が多い事からF&Cの作品のパクリ・盗作の疑いがもたれるデザイン・構図が散見する。下記はその一例。
- 『Summerラディッシュバケーション』のタイトルロゴは『Piaキャロットへようこそ!!3』に似ている。また、登場人物に愛沢ともみに似たキャラクターが登場し、主人公を「お兄さん」と呼ぶ所まで共通している。
- 『Summerラディッシュバケーション!!』に『Piaキャロットへようこそ!!2』をトレースしたかのような構図のCGが存在する。その構図のキャラクターの声優はパクリ元のキャラクターの声優と同じ長崎みなみというオマケ付である。(このCGはオフィシャルウェブサイトの製品紹介内で現在も堂々と公開されている)。
- 『Summer Days』で登場するレストラン「ラディッシュ」のロゴは『Piaキャロットへようこそ!!』のレストラン「Piaキャロット」のロゴにデザインが酷似している(人参をハツカダイコンに替えただけ)。ちなみにロゴに刻まれている’’We've been weiting for you!! PiaCarrot’’(「ご来店お待ちしております!! ピアキャロット」) の英文は’’The foolishman is looking for pig's hip RADISH’’(「アホが見るブタのケツ ラディッシュ」)と、半ばF&Cとユーザーをおちょくる形で改竄されている。
[編集] 『修正パッチ』と『自主回収』
品質管理といった面で問題の多いアダルトゲーム業界においてもオーバーフローの無管理ぶりは群を抜いている。これはゲームに感情値等特殊なシステムを用いているせいでもあるが、2作目『PureMail』では10回、8作目『School Days』では11回、『Summer Days』に至っては9回の修正パッチが公開。さらに『Summer Days』では修正ファイル総容量が2.3ギガまで達した。(詳細はSummer Daysの項目を参照。) これらのことを受け、ユーザーからは「そこまで修正が必要なら未完成品ではないのか?」という厳しい意見から、「オーバーフローのゲームはユーザー自身がデバッグする」、「もはや『名物』」という皮肉に満ちた意見まで存在する。この他のタイトルでも1~2種必ず修正パッチが存在する。
『Summer Days』はボツになった無修正CGファイルをDVD-ROMに入れてしまったため、『School Days』のドラマCDはプレス時のミスにより再生時の音声の速度異常が発生したため、一旦回収され修正されている。
[編集] 発売ゲーム一覧
- 1999年11月26日 ら~じ・PONPON
- 2000年08月25日 PureMail
- 2001年04月27日 オーバーフローぷれじゃ~ボックス
- 2001年12月28日 Snowラディッシュバケーション
- 2002年12月27日 妹でいこう!
- 2003年04月01日 Summerラディッシュバケーション!!
- 2003年12月28日 マジカル☆ユニティー
- 2004年04月30日 MISS EACH OTHER
- 2004年08月13日 Summerラディッシュバケーション!!1.1 (夏コミ限定発売)
- 2004年08月13日 Summerラディッシュバケーション!!2 (夏コミ限定発売)
- 2004年10月15日 LOST M
- 2005年04月28日 School Days
- 2006年06月23日 Summer Days