クマノミ
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?クマノミ亜科 | ||||||||||||||||||||||||
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カクレクマノミ Amphiprion ocellaris イソギンチャクを住処とする。 |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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英名 | ||||||||||||||||||||||||
Clownfish, Anemone fish | ||||||||||||||||||||||||
下位分類群 | ||||||||||||||||||||||||
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クマノミ(英名:Clownfish、クラウンフィッシュ)は、スズキ目スズメダイ科クマノミ亜科 Amphiprioninae に属する魚の総称。狭義には、クマノミ Amphiprion clarkii 1種を指す。
クマノミ類は全世界の熱帯のサンゴ礁に28種が生息する。日本近海では約6種を見ることができる。体長15 cm 程度。鮮やかな色彩と、イソギンチャクを住処にするという独特な生態をもつことから、水族館などで鑑賞用に飼育されることも多い。
カクレクマノミは映画『ファインディング・ニモ』(2003) に登場するキャラクターのモチーフとなり、一躍有名になった。しかしこの影響で観賞用に大量のカクレクマノミが採集された結果、全世界で乱獲が起こり他のクマノミ類を含め急激に数を減らしている。
[編集] 特徴
熱帯のサンゴ礁に分布・生息する魚で、Amphiprion 属27種類、Premnas 属1種類の計2属28種類が知られる。あざやかな体色、大型イソギンチャクとの共生、性転換などの変わった特徴を多く持つ魚である。
体長10 ~15 cm 程度。スズメダイの仲間らしく体は側偏し、各ひれは体に対して大きい。この体つきはサンゴの枝やイソギンチャクの触手の間をすり抜けるのに都合がよい。
体色はどの種類も赤、橙、黄、黒、白が組み合わさった鮮やかな体色をしている。派手な体色と、イソギンチャクと戯れるかのような泳ぎがクラウン(ピエロ)のようだとして、英名は"Clownfish" である。また"Anemonefish" という別の英名もあるが、これはイソギンチャクが"Sea anemone" ということからつけられたものと思われる。
どの種類もサンゴイソギンチャク、ハタゴイソギンチャクなどの大型イソギンチャクと共生することが知られている。ふつうの動物がイソギンチャクの触手にふれると、触手の刺胞に刺されるが、クマノミは体表から出す粘液がイソギンチャクと同質で、刺胞が発動しないようになっている。イソギンチャクの触手の中にいると大きな動物からも捕食されず、身を守ることができる。ただしこの共生関係はイソギンチャクの方には特に利益がなく、「片利共生」の部類に入るとみられる。ちなみにクマノミのほかにも、同じスズメダイ科のミツボシクロスズメなど数種類がイソギンチャクと共生することがわかっている。
ひとつのイソギンチャクには、だいたい複数のクマノミが生息する。この中ではいちばん大きい個体がメス、2番目に大きい個体がオスで、残りの個体は繁殖しない。この時にメスが死ぬと、オスがメスへ、3番目に大きい個体がオスとなる。このように最初にオス、次にメスへ性転換をおこすことを雄性先熟という。
繁殖時はオスとメスがイソギンチャクの近くの岩場に産卵し、産卵後はつがいで卵に水を送ったりゴミを取り除いたりと、こまごました世話をする。これはスズメダイ科に共通する習性である。
その派手な体色と多くの風変わりな生態で、以前からダイバー、水族館、および熱帯魚ファンの間で人気が高かったが、特にカクレクマノミは、映画「ファインディング・ニモ」のヒットによりさらに人気に拍車がかかり、乱獲までおこる状況となっている。2005年7月に岡山理科大専門学校がカクレクマノミの大量養殖に成功し、全国の卸業者向けへの流通が開始された。これにより将来、養殖されたクマノミが市場に出回り、乱獲が防止されることが期待されている。
[編集] おもな種類
- クマノミ 学名Amphiprion clarkii
- ハマクマノミ 学名Amphiprion frenatus
- 西太平洋とインド洋の熱帯域に分布する。全身が橙色で、目の後ろに太くて白い横帯が入る。横帯は黒くふちどられる。
- カクレクマノミ 学名Amphiprion ocellaris
- 西太平洋の熱帯域に分布する。ほかの種類に比べると細長い体つきをしている。体は橙色で目の後ろ、胴体、尾びれのつけ根に白い横帯が入る。各ひれは黒または白黒でふちどられる。
- 映画「ファインディング・ニモ」は、カクレクマノミの父子を主人公として描き大ヒットとなった。しかし映画のヒットと共に、カクレクマノミをはじめとしたクマノミ類、およびイソギンチャクの乱獲がおこり、南日本各地のサンゴ礁でクマノミ類やイソギンチャクが持ち去られている。感動の名作も却って数多くのニモをうみ出す事態となっている。
- トウアカクマノミ 学名Amphiprion polymnus
- 西太平洋の熱帯域に分布する。体の上半分は黒く、口もとから腹びれの後ろまで橙色。目の後ろと体の後半部に白い大きなくらかけもようがある。尾びれも白い。外見はややクマノミに似ている。
- セジロクマノミ 学名Amphiprion sandaracinos
- 西太平洋の熱帯域に分布する。全身は黄色だが、額から背びれを通って尾まで白い線が貫くように走っている。
- ハナビラクマノミ 学名Amphiprion perideraion
- 西太平洋の熱帯域に分布する。セジロクマノミに似ているが、白い線は額ではなく背びれから始まる。また、えらぶたに白い線がある。
- バリアーリーフ・アネモネフイッシュ 学名Amphiprion akindynos
- ややくすんだオレンジ色をしている。名前が示すとおり、オーストラリアのグレートバリアリーフ周辺に多く生息している。「ファインディング・ニモ」の舞台はグレートバリアリーフなので、ニモはカクレクマノミでなくこちらであるという指摘もある。更に、本種とカクレクマノミは同種でないかという議論もある。
- モルジブ・アネモネフイッシュ 学名Amphiprion nigripes
- ハマクマノミに似るが、目の後方の白線がやや細く、色合いも淡いオレンジ色をしていることで区別できる。